第一章

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「さぁ!! 波乱万丈の試合となってきました第三戦!! 今度はどんな激戦、乱戦、どんでん返しが待っているのでしょうか!! 選手を紹介します!! 常にはめている手袋には秘密が満載!! 何が起こるか解りません!! その圧倒的な堅さを誇る手甲で敵を粉砕するのか!? 鳳凰 流慧(ほうおう りゅうえ)!! 対するは最近、校長にバーサーカーを封印されたメイド子!! そんななりのくせに得物は斧!! 封印される前はいっつも暴走娘!! 今回は優勝を狙うのか!? カナ選手!! さぁ準備はオーケー!? 第三戦!! ファイトォ!!」 「はあぁぁぁあ!!」 流慧がカナの顔を狙って拳を振り上げる。 それに対し斧の腹で受け止めそのまま斧で腹を薙払う。 流慧はスウェーバックで交わしその姿勢でアッパーを放つ、それをカナが拳をぶつけて相殺、お互い距離をとり睨み合う。 「中々やるね、いいよ。半気を出してあげる。 第一実体斬撃機構、展開」 その瞬間手甲の中央にはめてあった、七色の宝玉が光を放つ。 数瞬の時を音を立てながらも何の変化もなかった手甲の上部がいきなりせり上がり中から刃が飛び出してくる。 「さぁ、いくよ」 徒手空拳から二刀流にシフトした流慧がカナに残像を従えて肉薄する。 右手の刃を一気に振り上げ、一刻もおかず左手の刃がその腹を貫かんと突進する。 ガギギィィイン!! カナはその鋭い攻撃を斧の腹と石突きで防ぎ、斧を薙払う。 流慧が後ろに飛びすさりかわす。 間髪入れずにカナが斧を振りかざして突き進む。 凄まじい風切り音とともに斧を振り下ろす。 それを流慧はカナに接近する事で回避、そして 「第二斬撃機構、展開」 実剣から魔力によって構成された魔粒剣へと刹那の間で変化する。それを首筋と左足に叩き込む。が、カナが後ろに飛び回避する。 「チェックメイト 第一遠距離砲撃機構、展開」 前回とは比べ物にならない量の光が手甲の魔石から溢れ出す。 そして…。 ゴバァァァァァア!! 四角い筒状に変化した手甲から膨大な魔粒子に因って構成された光の矢がカナを包み込んだ。 「試合終了!! まさかの手袋の秘密は最凶だった!! そして圧倒的力を見せつけた流慧選手!! 第三戦からの信じられない熱い闘いが展開された!! 会場は興奮で沸騰しそうだよ!! さぁ続いては第四試合の準備をしてね!!」
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