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それで今、去年と全く同じ状況。
ただ1つ違うのは、私が泣かなかったこと。
私のこと、好きじゃないんだね。
そう言って笑みを浮かべ帰路についた。
…もう、終わりかな。
何だっていつもわたしはこうなんだ。自分に嫌気がさす。
バカで、素直じゃなくて。
アイツが大好きになってしまった、バカな私。
ピリリリリ、ピリリリリ…。
着信。
涙で霞んだ視界に入った人物。
思わず反射的に通話ボタンを押して耳に押し当てた。
だけれど、声は出せない。きっと震えているだろうし、何より嗚咽を漏らさないようにするので、精一杯だから…。
「…聞いてるんだろ、真砂。今すぐ…外に出てこい」
外…?
まさ、か。
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