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まさ、か。シャッとカーテンを引くと。
「――っ!!」
いる。顔を赤くして、肩で息をしてて。
必死な顔で、見上げている。
何かに突き動かされるように、私は部屋を飛び出して階段を駆け下りた。
「よ、うが…」
ドアを開けて、そこにいた人物を小さく呼び掛けた。
「真砂!!好きなんだよ!すっごく好きなんだよ!ずっと、ずっと!!」
「陽牙――」
私はバカ、だ。
何をあんなに後悔していたんだろう。
コイツを好きになったことを。
本当に私はバカだ。
だけど、去年よりは成長したい、だから。
「私もだよ…バカ」
思い切り泣いて、素直に甘えてやる。
好きになったのが、コイツで良かったと。
心から、思った。
END
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