ローリングサンダー♪かぁぁぁ!!!

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   真琴は、他人から見ると、よく天然だね、と言われる。自分では、そんなつもりがないから、そんなことないよぉ、と答えるのだが、ひどい場合は天然「ボケ」だと言って馬鹿にされる。そういう時は、少しむっとしてしまうが、そこは狛泰(こまだい)神社の巫女として、寛大な心で笑って許してあげた。    真琴が、にゃはは、と笑うと、それもまた天然だ、と言われてしまうが、この笑い方は癖になってしまっていて、なかなか治らないのだ。    真琴は思う。りっくんほどじゃないよぉ。    弟の陸は陸で、いつもボケっとしていて、何を考えているのか読めない子だった。特に寝起きの陸は酷いもので、おとぼけさんの度合いが違う。今朝も、陸のせいでタンコブを作ったわけだが、それはそれとして姉は、別枠で捉えていた。陸は心の優しい子だ。今日はたまたま、気持ちが急ぎすぎただけ。それほど、自分が思われているんだ、と感じた。  何を考えているのか分からないというと、もう一人の弟も、ある意味理解が出来ないのだが…。  慕ってくれるだけ陸の方が、構いやすいと思える。    真琴は、クラスの皆に陸のおとぼけぶりを見せたい気分になった。そうしたら、対比で自分がしっかりしていることが分かるはずだ。  とはいえ、弟が今度は天然ボケだと言われるのも、それはそれで可哀相だ。クラスで真琴に陸という弟がいることを知る人は少ない。誰にも言わなければ、真琴は一人っ子だと思われるのが大半だった。    その事実を知っているのは、担任の先生か、あとは…。    「お、マコが髪結ってる!!」
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