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「ほら、あの子よ
あの子が王子の…」
廊下越しから聴こえる声
「次から次へと、よく増えるな」
と、関心しながら言うのは私の悪友、鈴城あわ。
「あ~あ勿体ない
ここが学校じゃなければ見物料取ってるのに」
と、綺麗な顔に悔しそうな表情を浮かべ、大きな溜め息を吐く
「あわは二言目にはお金ばっか」
と、呆れながら私が言う
「当たり前じゃん
それが私なんだから!」
威張って言うあわに苦笑いした
あわは、美人だしスタイルだって抜群
それなのに男には興味がなく、『お金が生涯の伴侶』と断言している
勿体ない!是非とも、その容姿をくれ!なんて頼んだら「いくらで?」って言われそうだから怖いな…
「で、これだけの騒ぎになってるわりには動揺しないのね」
あわは、廊下を見ながら言う
「うん、承知済みだしね」
「まぁ、確かに我が校の王子様だったら、それ位安易に予想つくか…」
「そう言う事!」
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