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桐生くんの告白から、まだ昼にもなっていないにも関わらずこの人だかり
だてに王子じゃないな
と、一向に減る事を知らない生徒数を見て今更だが実感した
「これだけの人が居れば、その内嫌がらせあるんじゃない?」
「だろうね」
「さすが余裕
やっぱ、黒お―――っ」
あわが、からかうように言いかけた言葉を、私は慌ててあわの口を押さえ静止する
「ちょっと!
それは秘密よ、秘密!!
誰かに聞かれてたらどうすんの!」
私がキョロキョロ辺りを見回していると、あわの手が私の手をはがすと
「苦しいって!!」
と、怒った
「ごめん、ごめん」
「ったく…
さくらの力でやられたら死ぬよ」
「大袈裟な」
と、呆れる私
「そんな必死に隠す事でもなくない?」
「なくないっ!
男より強い女は絶対ダメなんだから!」
「古っ
そんな事に拘る男は器が小さいだけよ」
「そうは言っても気にするのが世の中の男なの
とにかく、この事は秘密!」
あわに釘をさすと、あわは呆れながら「分かったよ」と承知した
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