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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第207回「月夜の遭遇」
 月夜という舞台が神秘性を感じさせるのか、何かしらの不思議やファンタジー要素を含む作品が非常に多かったです。また月明りの中での出会いは静謐で柔らかく、どこか悲しくも優しい、ロマンチックな物語も目立っていました。  また、出会いではなく“遭遇”というテーマから、宇宙人やモンスターなど“未知との遭遇”もイメージしやすかったようです。太陽のもとでは成立しない、このテーマならではの作品が味わえる回になりました。

大賞

月の軌道が変わり、地球から離れていってしまった未来。その影響で起こった天変地異から人類を救ったのは、科学と魔法の力だった……。少年が凛々しく、大人への階段を上る成長の瞬間が鮮やかに描かれていました。魅力のある登場人物とファンタジー要素の強い設定が活きており、最後まで目が離せない作品になっています。物語の終わり方も優しいものになっていて、読後感が非常によかったです。

準大賞

満月の夜、呪いの儀式を見てしまった主人公。スクープ映像を撮影したことに喜んだのも束の間、相手に見つかってしまい……。何気ない日常が狂気に染まる。そんな急転直下が要所に盛り込まれており、小さな違和感が結実するラストがお見事。序盤、中盤、終盤それぞれで違った趣きがあり、構成力と筆力があるのが伝わってきました。

入賞

塾帰り、月に誘われた浜辺で元クラスメイトに会い、意気投合する歩実。ある日、そんな彼に悩みを打ち明けたところ、説教のようなことを言われてしまい……。思うようにいかない親との関係、やりたいことと現実との相違、淡い恋心……アオハル要素をこれでもかと盛り込まれた、ストレートな青春作品です。奇をてらわないまっすぐさに、共感しながら読み進められました。

佳作

魔女の血を継ぐ主人公は、ハロウィンの夜に吸血鬼の少年と出会う。友情を育んだ2人は来年のハロウィンにまた会う約束をするのだが……。違う種族であるもののお互いを理解し合い、深く惹かれ合う2人の少年。それぞれの想いが交錯するファンタジー小説です。成長して再会したエピソードもぜひ読んでみたいです。
予備校からいつも一緒に帰る2人の、近くて遠い微妙な距離感が激変する瞬間を描いた青春小説。月が優しく見守るなか、一生の想い出に残りそうなファーストキスが描写されており、読んでいて胸がときめきました。溢れんばかりの初々しい気持ちが読んでいて伝わってきました。アイテムの使い方もよかったです。
奴隷として生きてきた主人公。海のど真ん中で放り捨てられたことで、図らずも自由を手に入れたのだが……。人間としての尊厳とは、自由とはなんなのか? 極限状態で人としての死よりも、誰かから奪う生を選び取る。正しくはなくとも、生命の力強さが漲っていました。彼がこれから歩む道を見てみたくなりました。
夢の中で出会った少年に、片想いを募らせる主人公。いつかどこかで彼と出会える。そう信じて生活していた彼女を襲った悲劇とは? 淡い想いが予想外の方向で結実し、心に大きな喪失感を生む衝撃作。夢で見た少年への憧れと実際に起きてしまう出来事のギャップが読み手の心を強く揺さぶります。思いがけない展開に唸らされました。
恋人が遠くへ行ってしまった女性と、彼女に拾われた猫が織りなす温かくて少しほろ苦い物語。猫視点で進むことで、何が起きたのかが徐々に明かされていく展開が素晴らしかったです。失恋描写がじつに生々しく、彼女が負った痛みが伝わってきます。同時にそんな彼女をひたすらに思いやる猫が愛おしくてたまりませんでした。

超短編賞

満月の夜に身体が光ってしまう“満月病”の彼女。それをい厭う彼女は、今夜も姿を隠してしまい……。2人の会話と世界観がしっかりと伝わってくる幻想的な超短編。ファンタジー的な要素と日常がうまく合わさっていてロマンチックでした。

続きが読みたい賞

水曜日の夜だけ優等生の仮面を脱ぐ主人公は夜の町で、近寄りがたい雰囲気を持った同級生の才女が男と歩いているのを目撃して……。己の殻を破り切れなかった主人公が新しい自分に出会う青春×音楽もののボーイミーツガール。主人公もヒロインもキャラクターがしっかりと立っており魅力的で、物語に一気に引き込まれました。

トンデモ賞

地上征服まであと一歩のところまで来て、他愛のないことで悩む魔王。しかしある夜、彼の前に屈強な勇者と優れた科学力を持つ宇宙人が現れて……? 非常にテンポがよく、最初から最後まで笑えました。なんといっても台詞が良く、後半までコメディのテンポとノリをしっかり守ってくれています。いろんなパターンやシリーズでこの魔王の物語を読んでみたくなりました。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2023年9月27日(水) 12:00:00 ~ 2023年10月29日(日) 27:59:59 ・最終結果発表:2023年12月中旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第207弾です。 今回のテーマは、「月夜の遭遇」です。 どこかに必ず「月夜の遭遇」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・深夜にこっそり散歩するのが趣味の少年。ある夜、真面目な同級生が煙草を吸っているのを目撃して……? ・地球の調査にやって来た月のウサギが出会ったのは、捨てられたペットのウサギで……。 ・同棲中の彼は満月の夜、絶対に家にいない。気になって後をつけてみると……!?
草木も眠る静謐な夜。月明りに照らされる世界で出会うのは人か、それとも……? そんな「月夜の遭遇」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等への重複応募が確認された場合、応募取消しになる場合があります。
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応募の辞退について
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次回予告

次回、妄想コンテスト第208回のテーマは「化ける」です。 本コンテストと平行する形で2023年10月11日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第208回の応募期間内に新規公開してください。応募期間前に公開した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト