サレ妻復讐漫画で累計300万部突破した31歳の人気漫画家・花森梨乃は「恋愛は人を壊す毒」をモットーにしていた。ところが、29歳の編集者・高村空也が新連載の企画としてもちかけたのは〝胸キュンラブコメ〟……。全力で拒否するため、いつものドロドロ系作品のネームを出した梨乃だったが、空也にスイートなセリフに変えられてしまう。そこで、甘さのない現実を彼に教えるために梨乃が打った手とは――。大人の恋愛ストーリー。

新社会人22歳の綾野ささみは、教育係でイケメンの地笠一生に一目惚れした。勇気を出して告白するが、一生にはストレートに受け取ってもらえず四苦八苦する。超鈍感な対応に終始する一生と、ある夜、2人きりで残業をしたささみは心を打ち明け合うことに成功した。どうにか恋人関係にまで持ち込めて喜ぶささみだったが、元カノだという同僚の守谷優美に呼び出され、別れることを勧められる――。じれじれオフィスラブコメディ。

伯爵令嬢のアマレットは国王から〝水竜侯〟グラン・ラポストル侯爵の花嫁候補になることを命じられる。両親を失った彼女は、叔父一家に虐げられていたため、使用人のように厨房で料理や菓子づくりに勤しんでいた。その噂が国王の耳に入り、甘味を好む水竜侯の花嫁候補に任命されたのだった。水竜侯はアマレットの作る菓子を気に入るが、ある日、彼女を虐めていたキャロンが押しかけてきて――。スイートな異世界恋愛ストーリー。

入社7年目で本社に戻ってきた西宮伊織は、想いを寄せていた同期の月島華乃と再会する。飲みに行く2人だが、彼氏と別れたという華乃はしたたかに飲んだ。体調を崩した彼女を自宅に連れてきて介抱する伊織。今でも元カレが好きだという華乃に、伊織は衝動的にキスをしてしまう。無防備に眠りに落ちた彼女を見た伊織が思い出すのは、同期3人で送り込まれた〝新人潰し〟の部署の日々だった――。せつないすれ違いオフィスラブ。

ミリアス帝国のコルチエット伯爵令嬢エミリーは、侯爵令息イアン・バロウドとの間で幼少期から結んでいた婚約を破棄されてしまう。コルチェット家の有能な執事であり、エミリーを生涯守ると誓ったロバートは彼女を傷つける相手を許さない。心変わりして再び婚姻の申し出をするイアンに対して、ロバートは門前払いを食らわせる。エミリーが少女だったときからの執事である彼の認める相手は――。お嬢様を守る完璧執事の溺愛ファンタジー。

流行病に倒れた祖母の回復を願って神に祈りを捧げたセシィは、聖女の力を授かり、やがて国家から認定された。聖女は王族と婚姻を結ぶ決まりがあるが、唯一の未婚の王族である王太子アーシェルにはすでに婚約者がいる。それはセシィの住む町を治めるオルバーニ侯爵の令嬢ルメリアだった。セシィの固辞は聞き入れられず彼女は正妃となり、ルメリアが側妃になって5年、セシィとアーシェルは一夜さえ共にしていない――。聖女の恋愛ファンタジー。

10年前、勇者は国王から「魔王を倒した暁には王位と姫を与える」と約束された。すでに3年前に魔王は倒されたにも関わらず勇者は姿を見せない。勇者の帰還を待ち続けるマージェリー姫。やむを得ずマージェリーは次期国王となり、異母妹のソニアは王弟の長男22歳のランドールと婚約する。だが、勇者クリーヴランドが帰還し、姫との約束を果たす場面で、ソニアが勇者と結婚すると名乗り出てしまい――。勇者を巡る姉妹の恋愛ファンタジー。

真白ノ国の姫でありながら、その力ゆえに周囲から冷遇されている天音は、5歳の誕生日に〝友達〟がほしいと願い、黎夜と引き合わされた。「姫と守り人」という主従ではあるが、ふたりは幼馴染として支えあって育つ。だがこの国には、神の加護を受ける代償に、強力な力をもった者を贄として差し出す儀式がある。己が贄となる宿命を受け入れている天音。ついに“その日”が訪れようとしていたが――。和風恋愛ファンタジー。

星見台高校2年の兵衛九。幼馴染の早瀬美波は、彼を〝ここちゃん〟と呼ぶ。自分が損をしてでも困っている人を見捨てられない九は、昼休みの校舎に悲鳴を響かせた女子生徒の元へ駆けつける。被害者は美術部部長の岡部美紗子で、何者かに彫刻刀で作品を切り裂かれていたのだ。颯爽と事件を解決しようとする九だが、詰めが甘く頼りないため、美波が助け舟を出すと、彼女の推理に丸乗っかりして解決していく――。ほんわか推理コメディ。

母猫と兄猫から離れ離れになった黒い子猫は保護猫となり、斉藤和也・咲子の夫婦に引き取られた。黒い毛並み、青と金のオッドアイから、彼は〝ヨゾラ〟と名付けられる。幸せに思えた生活は、和也の浮気相手のモデルが妊娠していると判明した日から壊れていく。和也が出ていくが、ヨゾラには何もできない。悲しみを抱える咲子を、ヨゾラは温かく見守り続ける。ある日、和也から電話が入り――。黒猫が語る家族再生のヒューマンドラマ。

18歳の七坂福寿は、従姉妹の杏子が聖女として召喚された際に巻き込まれ、異世界に転移する。魔力ゼロだと判明して追放された福寿だが、森で出会った桜色の髪と瞳の女性のアドバイスに従い、薬屋の「オウサカ堂」を目指すことに。オウサカ堂を営む薬師オウサカ・ビンカは彼を住まわせる代わりに、店で肉体労働をすることを条件に出した。了承する福寿だったが、内心ではビンカを恋に落とすことを考え――。成長する少年の異世界転移ファンタジー。

〝玖界〟と呼ばれる九つの国で形成された島国のひとつ〝律〟には17歳の皇子がいる。皇子が妃に指名した娘の名を知った民は、恐れおののいた。その娘・15歳の椿は幼い頃から怪異を呼び寄せるために〝いわく憑き〟と疎まれているからだ。椿の夫には必ず災いが起きると噂されるのに、なにゆえ〝天の寵児〟と崇められる皇子が結婚相手に選んだのか。だが、当の椿が婚姻間近となって「婚約破棄」と言い出し――。少女が謎と陰謀に挑むアクションファンタジー。

高校3年生の高野ツバサは剣道の全国大会で準優勝を収め、大学推薦もほぼ決まって、夏休みに突入した。だが、気分転換に海岸に行くと、黒い手に襲われ、20代前半の銀髪の男性アキラ、そして同級生のミコトとユウトに救われる。ミコトは前世で魔術大国の魔術師団長、ユウトは騎士団長だったと説明した。彼女たちによれば、ツバサもまた転生者であり、前世では最年少で騎士団副団長になったという――。転生少女のバトル現代ファンタジー。

高校1年生の春日美奈は周りに合わせ、心ならずもクラスメイトとの表面的な関係を続けていた。彼女が遅刻した朝、同じ高校の制服を着た少女が校門に入らないのを見かけて、後を追いかける。彼女が海辺でトランペットを演奏する姿に、圧倒的な眩しさを感じる美奈。彼女は松波奏という。吹奏楽部に所属せず、自由に楽器を吹いていたのだ。「音楽が私の居場所」という奏と出会った美奈の日常が変わり始める――。微百合アリ青春ストーリー。

大学生の凪元輝楽璃(キラリ)は友人との宅飲みの最中、1人で買い出しに出かけ、深夜の公園で律という少年と遭遇した。彼を保護したキラリは交番に連れて行くが、いつのまにか律の姿が消えている。だが数日後、夜中の公園を訪れたキラリは律と再会。律はこの世の人間ではないかもしれない……と思いつつ、キラリは律のことを放っておけない。3年前のある出来事をきっかけに誓いを立てたキラリは、決して見捨てないと決めていたのだ――。世代を超えてつながる青春物語。

文政七年、大坂には東西奉行所があり、西町奉行所の与力・上田家には十八歳の三男・久直がいた。もう一方の東町奉行所には久直の幼馴染で同心の佐伯高虎がいる。ある日、屋敷に帰宅した久直は、兄であり、上田家の次男・久文が病の果てに亡くなった姿に対面した。この後、久直が上田家を継ぐことになる。江戸時代の大坂で次々と起きる事件に対して、東西奉行所の二人の若者が完全と挑んでいく――。歴史・時代劇ミステリー。

水瀬陽鞠は期末テストの点が悪く、母親からも叱られ、最悪の気持ちで外に出る。空に流星群が飛ぶ中、彼女は星に願いを祈るどころか、悪態をついた。その声を耳にした〝流星〟は少年となって陽鞠の言葉に答え、願いをかなえるから言うように促す。だが、じつは陽鞠はすべてに絶望し、その生命を絶つつもりだった。少年と出会ってからも、毎日は悪化し、家庭でも学校でも居場所のない陽鞠はついに――。少年と少女の心が触れ合うSF。

16歳のカイルが暮らす村には、年に1度〝天使〟が訪れ、村人に「ユートピアに行きたい者はいるか」と問いかける。応じた者はユートピアで適度な労働に従事する対価として、健康で文化的な生活が保証されるという。ある日、天使に反発する一団が広場で暴動を起こし、騒動に巻き込まれたカイルは気を失う。病院で目覚めたカイルは、天使ピアから「記憶は戻ったか」と尋ねられた――。人間らしさ、幸せとは何かを探るSFストーリー。

一流の大企業に新卒入社した早坂一馬は、新人研修の最中、先輩社員の目が異様に赤かったり、黄色かったりする様子を目撃する。後日、出勤する一馬のオフィスビルの階段にはおびただしい血痕が残されていた。しかも、オフィスのドアには真っ赤な手形まで付いている。オフィスに入ると、エレベーター内で新人教育副リーダーの渡辺杏香のバラバラ死体が見つかったと聞かされる。この会社はおかしい――。死と狂気が膨らんでいくホラー。

世界的な高級ホテルチェーンの東京総支配人の息子・20歳の昴のアパートに、完璧な所作の青年・アレックスが訪れ、彼の〝右腕〟になると宣言する。アレックスを寄越したのは昴の姉・天音で、女性トラブルで右手を怪我した昴の世話と監視が目的だった。就寝時以外、つねに傍らにアレックスがいる生活が始まる。不満を抱きつつも、モデル並の端正な顔立ちのアレックスに対して魅力を感じている昴は――。年下執事×受け身御曹司のBL。

調香師の柿園由縁は人並み外れた嗅覚の持ち主で、サロンを開き、香水の開発にも携わっている。しかし、鋭敏な嗅覚は知りたくなくても他人の秘密を知ってしまうため、天涯孤独な生活を送っていた。ある日、商店街に買い物に出た由縁は、八百屋のバイトで、真夏の早朝のような懐かしく心揺さぶる香りを放つ安達悟と出会う。その後も悟と接する度に、さまざまな香りに刺激を受ける由縁は、彼を家に上げると――。せつないBL。

明治初期、夜の森で星空を眺めるのが好きな23歳の木村喜三郎は、美しい相貌のロイド・サリヴァンと交流していた。彼と出会った当初は、人付き合いが苦手な喜三郎は逃げ出したこともあったが、星の名前を教えてくれるサリヴァンに徐々に心を開いていく。『散髪脱刀令』が出て10年経過しても、いまだに喜三郎は髷を結っている。「変わることが怖い」と本心を打ち明けた喜三郎をサリヴァンは自宅に案内する――。文明開化BL。

笑顔に目を奪われる。かっこいい少年のイラスト！

マシュマロコーヒーとスモアトースト。夢溢れる水彩画。