お題★掌編(書くところ)
お題置き場のレス番号を書いてお題に沿ったストーリーを書く場所です 同じお題でも違うストーリーなら何回でもOK お題を出した本人が消化しちゃってもOKです
2PV11コメ

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11・ 司馬崎イツカ


 寝間着から着替えて外に出たが、あの狂った男が待ち構えているなんて事は無く。


 街中でありながらスキーに行く様な服装の男がいるなんて事は、当然無かった。


 やはりあれは夢だ、そうにちがいない。


 そう自己完結した次の瞬間、まさに奇妙奇天烈な光景が目に飛び込んだ。


「何……、これは一体……」


 車が赤信号にも関わらず走って、それを何の疑問の無さそうな表情で待つ人々の姿、日常の中に溶け込む非日常という異常な光景に、私は自然と手足が震えた。


 無論、興奮からではなく恐怖からだ。 





「……これは、夢だ」


 そう、この不自然な光景は夢だからに違いない。
10・ 司馬崎イツカ



―――
――――
――――――





「……!? 夢……だったの?」


 目を開くと身体には毛布が掛けられ、見覚えのある室内と感じると同時に、自らの家の寝室である事を察した。


 あれはまやかし物であったのだろうか、未だ鮮明に記憶の中にあるあの状況、私は斬られた筈の背中に手を回した。


 だが当然傷痕なんて物は無く、ただの背中がそこにあるだけ。


 結論は当然あれは夢の一言に尽きた。
9・ 司馬崎イツカ


 そう、音戯に着いて行こうとベンチを立った瞬間だった。


「危ない利休ちゃん!!」


 音戯の叫び声が聞こえると同時に、背中から頭部に掛けて激しい痛み。


 そんな痛みに耐えながらもゆっくりと振り向くと、そこにいたのは先ほどのハゲ、手には赤い液体が滴り落ちる鉈が握られていた。


 あぁ、あれで背中をきられたんだな。と、しみじみと思いながら私の身体はぐちゃりと音を立ててその場に倒れた。


 いたい、いたいよ、苦しくつらい、そんな悲痛な感情がとめどなく溢れてくる。


 ハゲは私を殺害したにも関わらず無表情、そんな不気味さを纏っている。


 そして奴はしゃがんで私に顔を近
8・ 司馬崎イツカ


―――――


「ここまで来れば大丈夫だろ」


 連れてこられたのは私の自宅周辺にある小さな公園、そのベンチに座っている。


「そういえばまだ自己紹介がまだだったね、俺の名前はオトギ、音と戯れると書いて音戯。気軽に呼んじゃってちょうだいよ」


 ゴーグル男もとい音戯は軽々しい自己紹介をしてきた。


 流石に自己紹介されたら紹介返すしかないかと、私はめんどくさがりながらも言う。


「私の名前は――「利休ちゃんだよね。よろしくちーっす!」


 う、うぜぇし名前が違うし。


 今更訂正しても多分そう呼んできそうな予感がしたので、不服でありながらも仕方なく受け入れの証として、差
7・ 司馬崎イツカ


「あの、利休って……」


「へっ? あぁ、君から千利休っぽいオーラが出てたからさ、つい呼んじゃった訳よ。てかマジイケてるっしょ?」


「イケてねぇよ。それに千利休は男だから!! 私は女だからな!? 私の名前は――むぐッ」


 名前を訂正しようとすると、ゴーグル男は私の口を抑えるとそっと耳打ちしてくる。


「今はこの場を離れよう。話はそれからだぜ?」


 観衆が集まりだしたのを察した私は仕方なく、空気を読んでゴーグル男に着いていった。


――――――――
6・ 司馬崎イツカ


「朝から盛ってんなよおっさん、オラッ!!」


 私の顔を掴んでいたハゲは真横に飛んでいったのを、私は思考停止回復までの五秒後に認識した。


「大丈夫かよ“利休ちゃん”」


「は、はい!……ん? 利休ちゃん?」


 スキー用のゴーグルを掛けた謎の男に助けられた私は、突然新たに現れた名前に疑問を持った。

5・ 司馬崎イツカ


「はぁ、はぁ……」


 何故かあのハゲは着いてきた。


 逃げても逃げても追いかけてくる恐怖はピークに達し、うっかり水溜まりに足滑らせてしまった。


 その瞬間、ハゲは私の顔を掴むと一気に接近してきた。


「髷鼠がt%gaりaj,救6君は不可能だ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ……」


 限界まで高められた恐怖心に喉を詰まらせ、ただただ震える私に未だ狂った言葉ばかりを投げ掛けてくるハゲ。


 私はコイツに犯されて死ぬのだろうか。


 強烈なシチ
4・ 司馬崎イツカ


「おじさん、そんなとこで何をしてるの?」


 まずは会話のキャッチボールをするため、私から投げてみた。


「あぁ、スルメの影に脇毛を交えて会話していたんだよ、はっはっは」


 あぁ、ボールはどっかに飛んでいったようだ。


 私は会話を投げた事にひたすら後悔した。


「右から来た認識を上に持ちかけたんだけど、僕の理性は鳥人間の乾電池だよ」


 ヤバイ、更に絡んできたよ。


 頭のネジが飛んだ相手に私は若干の恐怖を抱き、急いで逃げ出した。






3・ 司馬崎イツカ

 それが数時間前の話、理不尽な不運さに見舞われたこの苛立ちをぶつける為にゲーセンへ行ってみたが入った瞬間、外は豪雨となった。


 傘は持っていない上、ケータイの天気予報を見るとこの雨は酷くなるらしい。


 なんか今日はツイていないな。


 そう口ずさんで、ゲーセンに入ったばかりにも関わらず、家に帰る事になった。


 そんな帰り道、私は出会った。



 中途半端にハゲ散らかした頭、卑猥な顔つき、特に目つきがいやらしい。


 体型はだらしなく太っており、一言で言うならば小汚いおっさん。


 女子ならば金銭目的でしか近づかないだろう。


 そんな印象だった。


 おっさん
2・ 司馬崎イツカ
《お題>>2と>>4を消化します。》



 私の名前は田中パピコ、普通の人間だ。


 特にこれといった趣味は無いが、早朝の喫茶店で優雅にコーヒーを飲む自分に酔うという日課がある。


 今朝も同じようにコーヒーを飲んだ後、適当に商店街を歩いているとなにやら喧騒が耳に入ってしまった。


 ふと人混みを掻き分けると、一組のカップルが多少野次馬が集まっているのも構わず喧嘩しているではありませんか。


 興味が失せた私は散歩に戻ろうと踵を返した瞬間、背中になま暖かい感触と独特の甘い匂い、すぐに彼女が持っていたココアの缶が投げつけられた事を推測する。


 ふざけ

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