高橋多探

興味深い

若い死者に花嫁を与えると言う因習は興味深く、作中説明がないものの、おそらく逆のパターンはないと推察できる。 古い因習において若き女性は巫女の役割を強制されるというのは、形骸化しているものの伊勢神宮、
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高橋多探

貴種流離譚としての忌み子

硬質な文章でありながら乱歩のような怪奇幻想世界に楽しませてもらいました。 現在連載されてる作品「男と女と少年兵」にも通ずるテーマであり作者のこだわりが垣間見えます。 強く生きてもらうために厳しく育
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高橋多探

長年の謎が解けた

私はタイトルに「青」がつく名作を三つあげることができる。たった今四つ目が加わった。 詩編のように透明で、清涼で、純粋な「熱量」をはじめて読んだ。 高校時代。ひたすらチームで楕円球を追いかけたが、そ
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高橋多探

柳田國男先生が喜ぶはず!

0と1の羅列でこの世の理を解くデジタル技術。現実を模倣する技術が上がりついにあやかしが介入! きっと僕たちは全身が機械になっても化かされる。 これは雲灯流Ghost in the machineだ
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高橋多探

思い浮かべたもの

私の読書体験の中、好きな作家の文章で 「彼は部屋を片付けない。しかしどこになにがあって何の意味を持つか理解している。」という頭脳明晰さを表す一説が真っ先に思い浮かびました。 以来、私の部屋が片付けら
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高橋多探

滅亡の追体験

最初の時点でもう滅亡のカウントダウンがはじまっていることを示唆しているのが好きです。 人類は生産と消費の文明。 光と水だけで生きられるとなると現在の人口レベルだと多すぎる。 当然の帰結として栄養補給器
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高橋多探

いかん。突っ込みはじめたら止まらなくなる!

もうどこからツッコんでも定型文にしかならず自分のツッコミスキルのなさに歯痒い思いをしてしまいました! 神が自己治癒できなかったのは説明がつきます。神の力は信仰が源泉。皆が祈らなくなったらそりゃ力も落
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高橋多探

甘い甘いラブストーリー

普段、積極的に接することのない小説というのは驚きの方が勝ってしまって本質を忘れがちになりますが、これは素直にラブストーリーとして入ってきました。 客人信仰は古来からある神と女性との物語。 貴種流離譚
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高橋多探

日常に潜む恐怖

夢のような幻想以外、この物語の実際の出来事に不思議なことは何一つ起こっていない。 ただ足跡があるだけ。 足跡一つで恐怖を可視化されてるのは凄い。 もしかしたら「なにも起こらないかもしれない」という救
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高橋多探

多重構造のタイムリープ

まずは一言。完結おめでとうございます。 そしてお見それしました。 物語の構想からキャラクター造形まで、私には書けない文章ばかりで最初の一ページから最後までノンストップで読み終わりました。 実をいい
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高橋多探

吹奏楽部は根性です!

私は高校のときラグビーをしていましたが、練習場所が堤防で一緒の部活がありました。 それが吹奏楽部です。 運動部が舌を巻くほど規律正しく自らに高い目標を掲げる彼ら彼女らを尊敬していました。 その時の夕
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高橋多探

池田マジック!

最初の一ページでがっつり心を掴む才能に嫉妬しつつ胸に去来したのは「池田さんはズルい」でした(笑) この作品を途中で読むのをやめて後回しになんてできない。 神殺しは明確な運命への拒絶。 最初に答えを
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高橋多探

みずみずしい青の物語

世界観が眩しくて眩しくて。 会話や情景が瑞瑞しく瑞瑞しく。 途中、苦しくて苦しくて、それでも次のページにすすむのをとめられない。 若者は間違ってもいいのです。 反省して次へ進めばいいのです。 もがい
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高橋多探

産業革命から変わらない宿痾

かつて英国で産業革命期に、機械に仕事が取って代わられると労働者が起こした「ラッダイト運動」 労働者は資本家に反旗を翻した。実際これは幻想にしか過ぎず、勘違いだったわけだが、この作品がユニークなのはA
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高橋多探

豊穣なSF。メメントモリ。

不死と言えども元人間なのだからよく精神が持ったものだと思う。ファンタジーに登場するエルフは長い長い寿命の末、無気力に陥り植物のようになるとあるからだ。 哲学において不死は完全体として次の段階へのスタ
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高橋多探

バーでありそうなことだけども

「あちらの方から」 1度も聞いたことがないセリフ。 もちろん言ったこともない。 それが「ティラミス」だから面白い。 紳士でも通報されるのはなんとも世知辛いが受け手が恐怖を感じたならそれはストーカーな
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高橋多探

音楽のある風景

楽器のモチベーションは素敵な演奏を聴くに限る。 これは上手い下手じゃない。 それは音楽へ愛である。 義務ではなく好きで好きで演奏する。 流されるままに演奏することから表現したいものへ。 この家族が羨ま
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高橋多探

強い思いは神の思惑も越える

「こんどこそ一緒にいられますように、は虹にしかかなえられない」 この一文にリコさんの作品の魅力すべてが凝縮されてます。 この二人にはもう神は必要ない。 いっぱい喧嘩して、いっぱい泣いて、いっぱい
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高橋多探

最初から人間だった二人

アダムとイヴ、伊弉諾と伊弉冉。神だって恋ぐらいしなきゃ国も世界もつくれない。 でも私は池田さんの作品を読んでいて気づいてしまいました。 僕たちはかつて誰もが神だったことを。 何かを犠牲にしてでも相
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高橋多探

茄子はやっぱり野菜の王様

赤裸々な体験談を楽しく読ませるという才能に嫉妬しつつ読みました。 アイコンの茄子も絶妙なアクセントになってます。 秋茄子美味しいですね (はっ!何言ってんだ俺) 完結お疲れさまでした。
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高橋多探

現実的でだれもが通る道

ああそう言えば若いときにこんなことだれかと話したなぁと思っていたところに、やはり作者こだわりの「SF」が飛び込んでくる。 「イブの時間」に出てくる旧式アンドロイドを思いだしました。 SFとは非日常では
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高橋多探

救済の物語

小説には主人公がいて、ただ通り過ぎるだけの人たちがいる。 そういった人たちにも一人一人物語がある。 彼らの救済の物語だ。 そう思って他の作品を読むとまた違った趣がある。 池田さんの人柄が表れた優しいあ
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高橋多探

たった二ページの狂気

思春期のありがちな言霊信仰を経て、最期に到達するまで無駄な文章が何一つない! 最年少デビューで話題になった乙一氏の「夏と花火と私の死体」を彷彿とする、詩編のような狂気狂気狂気。 多分彼女は最期に救われ
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高橋多探

作者の堪えようがたい心の叫びが聞こえた

これはフィクションである。 わざわざ書くまでもない。 しかしフィクションであるからこそ書ける真実がある。 与えるものと与えられるもの。 それは紙一重である。 いつでも逆転しえる。 だからこそこの世界に
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高橋多探

一方的な理不尽さがたまらない。

タイトルに偽りなし。 奇妙な運転代行が登場する話。 掛け合い漫才のように理不尽なボケとツッコミが炸裂する。 ちなみに当方タクシー会社勤務。代行業務も行うためハラハラしながら笑わせて貰いました。お客様が
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高橋多探

これは物語であると同時に珠玉のessay

浅草という一歩歩くごとに目まぐるしく変わる街に合わせるような、濃縮された一文一文に幻惑された。 途中、実は合作のエッセイなのではないのかとドキドキさせられ、最後には哲学的命題に到達する。 いい意味で期
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