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@りかりー:楡磋さん、こんばんは! いつもたくさんの応援ありがとうございます。 お礼にミニ話をプレゼント!(*´∇`*) 『ドS上司に飼われました!』 「おまえの席はここだ。何か文句でもあるか?」 ないです。ないです。全然ないです。 ありますって言ったら、何をされるかわからないもの。 「たとえ、文句があったとしても変えるつもりはないがな」 口の端を上げて意地悪く嗤うのは、わたしが配属された先のイケメン課長、冴木徹。 すべての女子社員が狙っているほどの大物。 わたし(楡磋)は入社試験の時に、遅刻しそうになって慌てて飛び乗ったエレベーターで、上司を押し倒すというヘマをやらかした。 それも押し倒しただけじゃなく、くちびるが触れてしまったという……(悲しいかな、わたしのファーストキスの相手でもある) わたしの机。 なんたって冴木課長の真ん前に置かれた。 みんなの机は課長から少し離れたところにあって、左右に5人ずつ並んでるのに。 入社試験の面接官だったと、面接室で顔を合わせた時には絶望した。 絶対に落ちると思った。 それなのに、なぜか受かって今はここにいる。 ある意味、この状況も絶望だけど。 「おまえには俺のサポートとしてついてもらう。反論は許さない」 「あの、でもそれは」まずいんじゃ…… 「反論するなと言ったろう。早速だが出かける。ついてこい」 社内の研修期間を無事に終えて、配属された当日。 席に座らないうちに冴木課長が上着を持った。 今すぐなの?うそ! 「何してる。早く来い!」 みんなの憧れの冴木課長。 その課長がオロオロするわたしにこめかみに青筋を立てた。 「は、はいっ!」 慌てて冴木課長の背中をついていく。 と、ヒールが滑って、 「きゃあっ」 振り返った冴木課長の胸に飛び込んでしまった。 「おまえは、俺に何か恨みでもあるのか💢」 怒れる冴木課長のシャツには、わたしの淡い色のくちびるの跡がしっかりとついていた。 怖い冴木課長。怯えるわたし。 正社員1日目のわたしは、早くも冴木課長の怒りを買ってしまった。 「おまえ、いい度胸してるな」 目の据わった冴木課長がいた───
楡磋
2021/9/19 19:03
いつも小話ありがとうございます。季節の変わり目なので、お身体に気をつけて下さい。
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@りかりー:つづき 月野さんに抱き着いた大人気アイドル。 月野さんは彼女はいないって言ってた。 それなのに、どう見ても恋人同士にしか見えない。 ショックで涙が溢れてくる。 泣く権利なんてないってわかってるのに、止められない。 「楡磋っ!!」 掛けられた声を振り切り、海の家を飛び出すと、宛もなく夕暮れの海辺を歩いた。 月野さんに抱き着いた彼女の嬉しそうな表情が頭から離れない。 胸が苦しくて涙が止まらない。 岩場まで歩いてきた時、躓いて海へと落ちてしまった。 深いっ!泳げない……息が、できないっ! もがけばもがくほど苦しくなってく。 手足に力が入らなくなって沈んでく…… もうダメ…… 諦めかけたその時、誰かに抱えられ海から引き上げられた。 胸を押されてくちびるから空気が入れられる。 ゴボッ、ゴホッ 目を開けると、目の前には濡れた月野さんがいた。 海に飛び込んで助けてくれたのは月野さんだった。 「……月野、さん?」 掠れた声で呟くと、強く強く抱き締められた。 「俺が好きなのは、楡磋、おまえだ」 耳元で告げられた声にわたしは顔を上げた。 「おまえはここからいなくなるのに、ホレたらダメだってわかってたのに、……気持ちはもう抑えが効かなかった」 「……でも、アイドルの」 「あれは、妹だ」 え、いもうと?アイドルの梓が、妹……? まさかの妹だと知って力が抜けた。 くったりとしたわたしを優しい腕が抱き上げた。 その日の夜、月野さんの腕の中で目覚めたわたしは、海の家は月野の兄のもので、兄が不在になってた二週間だけ手伝っていただけだと衝撃的事実を知らされた。 更に、月野さんとわたしの住んでる場所がすぐ近くだとわかって同時に驚いた。 「向こうで、また会えるな」 月野さんとわたしは、青い空と海の前で笑顔で指切り、海の家を後にした。 完
楡磋
2021/7/30 23:43
小話ありがとうございます。暑い時期なので、体を壊さないようご自愛くださいね。
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@りかりー:楡磋さん、いつもたくさんの応援ありがとう! 感謝を込めてミニ話をプレゼント🎵 ひと夏の恋 「見て!すっごい良い天気!!」 わたしは高校時代からの友だちと3人で夏の海へとやって来た。 目の前はどこまでも続く青い海! そこから5分ほど歩くと大人気のコテージがある。 「こんな素敵なコテージに泊まれるなんて最高!!」 なんて、コテージを見上げて喜んだのもつかの間。 予約してたと思ったコテージには泊まれず、夏休み真っ最中で海辺のホテルの部屋も取れず、わたしたち3人は途方に暮れた。 黄昏時、荷物を抱えたまま海の家で撃沈…… 「ごめんね……とても楽しみにしてたのに、わたしがちゃんと予約取れたか確かめなかったから……」 ふたりに申し訳なくて涙が零れた。 そんなわたしたちを見かねて、海の家のオーナーの月野さんが声を掛けてくれた。 「今、夏休みで人手が足りてないんだ。もし良かったら少し手伝ってくれないかな?手伝ってくれたら、海の家の宿泊が空いてるし提供するよ」 それに……ほら、こんなむさ苦しいのばっかりだと男性客来ないだろ? そばにいた男性をふたりを指差し小声で言った。 わたしたちは月野さんの言葉に甘えて、海の家を手伝う代わりに、コテージに泊まらせてもらうことになったのだった。 コテージには月野さんと、その従業員の男性がふたり。 わたしたちは4日間ほどお世話になりますと挨拶をした。 部屋は綺麗で、月野さんも働いているふたりも優しくて、海の家でのお手伝いはとても楽しかった。 「手伝ってくれてありがとな。さっき、花火買ってきたんだけど、よかったら」 「花火大好きなの。嬉しい! 」 2日もすると、男性ふたりと友だちは良い雰囲気に。 笑顔の絶えない月野さんは、 「あのふたりに、俺が出張る必要なさそうだな」 庭でバーベキューをしながら、目を細めてふたりを見てた。 わたしはと言えば……隣に並んでる月野さんが気になって、ドキドキしてた。 わたしたちが困っていた時に手を差し伸べてくれた、その手をわたしは忘れない。 さりげない優しさに惹かれてく。 あと1日の滞在というところで、海の家に大人気アイドルの遠峯梓が月野さんに駆け寄ると抱きついた! 「会いたくて来ちゃった!」 月野さんに満面の笑みで抱きついたアイドルに、わたしは持っていたトレイを取り落とした。 うそっ!?
楡磋
2021/7/30 23:40
いつも小話ありがとうございます。
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@りかりー:続き 「楡磋、起きろ。起きないなら襲うぞ」 …………? 目が覚めて、ぼんやりしてまだ夢を見ている気がした。 ベッドの上で不敵な笑顔で覆い被さっているのは、ふたつ年上のお兄ちゃん。 「朝メシ冷めるだろ。それともこのまま俺に襲われるか?」 お兄ちゃんの瞳が妖しく光る。 あたふたと起き上がろうとして、ふわっと横抱きにされた。 「つかまってろ」 慌ててお兄ちゃんの首にしがみついた。 朝ごはんをふたりで食べ学校へ。 車から降りると周りにいた女子がお兄ちゃんを見て黄色い声があがる。 それを無視してわたしの手を引いて教室まできた。 「───」 ザアッっと風が吹いた。 お兄ちゃんがなんて言ったのか風に遮られよく聞こえなかった。 帰りにクラスの男子が青い顔で話しかけてきた。 「あんたの兄、アレは人間じゃな、」 「俺がなんだって?」 声に振り返るとお兄ちゃんが迎えに来てて、ガタガタと震え話の途中でいなくなってた。 「さあ、帰るぞ」 手を引いてくれるお兄ちゃんが何かを呟いてフッと笑った。 次の日、わたしに話しかけてきた男子は休んでいた。やっぱり昨日は具合が悪かったんだ。そう思った─── ※※※ 月のない夜。 「ひとりは寂しい。ひとりは悲しい。 心が凍えて苦しい……誰か、助けて……」 夢だと知ってるのに涙がこぼれる。 張り裂けそうな心は震える手足を抑えられなかった。 ふわっと、頭に温かい手が触れた。 その手は背中からすべてを包む。 「おまえには俺がいる」 おまえはひとりじゃないと、囁かれて見ていた悪夢が消えてく。 「だから……泣くな」 漆黒の髪、金色の瞳が頬に触れて揺れる。 泣きたいほど優しくてお兄ちゃんの手を握り返した。 「ずっと、……そばにいて」 「ああ、絶対に離れない」 額に優しいキスが降ってくる。 わたしにはその手が唯一だから……だからどこにも行かないで。 すべてを失うのは一度だけでいい。 二度と大切なものを失いたくない…… 「……助けてくれたあの時から、我の心はおまえのものだ」 切なく聞こえた声にゆっくりと目蓋が閉じてく。 「そして……おまえのその身も心も我のものだ。誰にも渡さない───」 眠りに落ちる瞬間に見えたもの。 それは、漆黒のしなやかな体と尾でわたしを包む温かな獣だった─── 後編へつづく
楡磋
2020/12/15 22:47
小話、いつもありがとうございます
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@りかりー:2枚目です。 どうでしょうか? 感謝を込めて送ります(*´∇`*) 『龍神さまの溺愛』続き ※※※ そっと目を開けると、柔らかくて温かい光が全身を包んでいた。 気づくと背中の痛みもいつの間にか消えていた。 「龍神、さま……?」 九尾の狐も鬼の頭領、そして孝太も。 みんながわたしの顔を覗き込んでいた。 「遅いぞ。やっと来たか」 龍神さまの元に戻ってこれた。 みんなのいるところへと帰ってこれた。 「ただいま、……龍神さま。みんな」 泣きたいほど嬉しくて龍神さま、みんなを抱き締めた。 わたしの命を繋いでくれたみんなの思いが体の中で温かく光ってる。 「……龍神さま、少し苦しいです。そんなに強く抱き締めなくても」 わたしの龍神さまは力が強い。 「我慢しろ、……もう少しだけだ」 掠れた声。涙声だ。 本当はわかってる。 龍神さまもみんなも無茶なほどの力を使ってわたしを助けてくれたってこと。 それだけ龍神さまはわたしを失いたくないと思ってくれたってこと。 不器用な龍神さまが誰よりも愛しすぎる。 「さてと、俺は彼女に会いに行ってこようかな。龍を見てたらなんだか悔しくなった」 「え?」 「俺も嫁さんを探しに行こ。どこにいるのかな、俺のマイハニーは。龍、じゃあな」 「えっ?えっ?」 「おっと、孝太も来い。俺がいい女を紹介してやるから」 「えっ?えっ?えっ?」 突然、孝太を引きずるようにしてあやかしたちの姿は消えて行った。 残されたのはわたしたちふたり。 龍神さまはゆっくりと顔をあげてわたしを見つめた。 琥珀の目がとてもきれい。 「……おまえを誰にも渡したくない、好きだ」 その瞳にわたしが映ってる。 「死にかけた俺を救ってくれたあの時からずっと。……もう、待てない」 触れるくちびる。 甘く約束の時を結ぶ。 「今夜、俺の花嫁になってくれるか?」 真っ直ぐに伝えられた心に、わたしは微笑んで頷いた。 「大好きです、龍神さま」 【完】
楡磋
2020/12/2 21:21
こんばんは。小話ありがとうございます。最近寒くなりましたので、お体に気をつけて下さい。これからも応援しますね。
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@りかりー:楡磋さんにいい忘れてたけど、楡磋さん主人公の短編どうだった? セリフとか変えて欲しいとかあったら、教えてね🎵
楡磋
2020/10/23 19:07
こんばんは。いつも楽しく読んでいて、満足してます。お気使いありがとうございます。最近寒くなってきたので体に気をつけて下さいね。
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@りかりー:楡磋さん、お返事ありがとうございます! 嬉しかったです。 次回の作品では、楡磋さんのイメージで書いてみますね(*´∀`)
楡磋
2020/9/9 6:28
ありがとうございます。
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@りかりー:楡磋さん、うーん…… お返事もらえないかなー…… いつも応援してくださってるので、主人公プレゼントしたいんだけどなー ただ返事くれるだけでいいんだけどな(*´ω`*)
楡磋
2020/9/9 5:57
おはようございます。小説・小話楽しく読んでます。私なんかの為に気を使わせてすみません。りかリーさんの小説読むと主人公になった気持ちになります。なので、お気持ちだけ受け取りますね。ありがとうございます。季節の変わり目なので無理せず体に気をつけてください。
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@りかりー:楡磋さん、こんばんは! いつもたくさんの応援ありがとう! お礼にミニ話をプレゼント(* ̄∇ ̄*) ちなみにわたしは風邪が長引き、撃沈してます(笑) 『オレ様のシモベ』 オレが話しかけても震えてるだけのふみ。 それなのに去年引っ越してきたハーフのジョニーには笑ってた。 ヤキモチ? そんなんじゃない。このオレがそんなことあるわけない。 そんなある日、ジョニーがふみの頬にキスをして青い瞳が優しく微笑んでた。 ふみの指にクローバーで作ったものがはめられそうになって、思わず途中で遮ってた。 子供心にそれだけはさせてなるものかとそう思った。 「ジョニーはもうすぐアメリカに帰るんだぞ。おまえはおじさん、おばさんがいないアメリカに行けるのか?」 「ア、アメリカ……?」 ふみがポロポロと涙をこぼして泣き出した。 ジョニーがアメリカに帰るのを知らなかったらしい。 「ねえ、ふみ。泣かないで。アメリカに帰っても大きくなったら迎えに来るから。約束する」 「……やくそく?」 泣きべそのふみがしゃくりあげた。 ジョニーはふみの頭を優しく撫でた。 「10年なんてあっという間だよ、きっと」 同じ年なのにオレよりも大人びたジョニー。 大きな会社を継ぐために、日本に勉強しに来てた。 「……ホ、ホントに、きてくれる?」 「ああ、迎えに来るよ。ふみは僕にとって特別な女の子なんだから」 ジョニーの言葉にふみが小さく頷いた。 「ねえ、ふみ。その時は、僕と一緒にアメリカに行こう」 ジョニーはそう言った一ヶ月後に帰って行った。 その後、ふみは毎日泣いていた。 「ふみ、これをやる。だから泣くな」 「オ、ルゴール……?」 それはオレが大切にしてたオルゴール。 ふみが顔を上げてオレを見た。 「ジョニーの他にもいい男はいるだろが。おまえの目の前に」 ふみの顔が固まったかと思うとはにかみに変わった。 その後、ある日を境にふみはジョニーのことで泣かなくなった。 おばさんに聞いたら、「心が忘れてしまうことがあるんですって」と、話していた。 ふみ。 オレの小さなふみ。 ジョニーを忘れたふみに、オレだけを見て欲しかった。 あれから10年。 ふみはずっとオレだけのシモベだった。 「ふみ、迎えにきたよ」 金髪に青い瞳のジョニーが現れるその時までは───
楡磋
2020/3/26 0:33
夜分にすみません。いつも楽しく読んでます。体調が悪いのに小話ありがとうございます。無理せずにしてください。おやすみなさいませ。
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@りかりー:楡磋さん、こんにちは! いつも応援ありがとうございます。 感謝の気持ちを込めて、ミニ話をプレゼント(*´ω`*) 『龍神の恋』龍珠の恋(後編) 黒龍は全身傷だらけで、片目を失いながらも生きていた。 「黒龍、生きていたのかっ!!」 黒龍は娘を鉤爪で握ったまま、青龍に飛びかかる。 大きな口を開けて牙を剥き出し、その牙は青龍の治ったばかりの腕に噛みついた。 激痛が走る。 「青龍っ!危ないっ!!」 娘の悲痛な声に、青龍は一瞬にして龍の姿になり空へと飛んだ。 黒龍の爪を身を翻してかわすが、娘の体が握られたままでは攻撃ができない。 このままだと、敗ける。 青龍は歯噛みした。 繰り出される黒龍の鋭い鉤爪が青龍の首を抉る、その寸前で。 ビッ 青龍の目の前で、真っ赤な飛沫が散った。 「なっ!?」 「なんだとっ!?」 目の前に飛び込んだ娘の体が黒龍の鉤爪で引き裂かれ、弾かれて空から落ちていく。 青龍は黒龍の喉笛を食い千切ると追い掛け、地に落ちた娘の体を両爪で抱えあげた。 「……青龍は、……神様だったんだね、ふふ」 「なんで、だ。どうして飛び出した!」 「わたしね、青龍に返さないと……いけないものがあるの、だから」 娘の傷ついた体からふわり桃色の珠が浮かんでくる。それは青龍の命よりも大切なもので。 「青龍を見た時にわかったの……命尽きるほど弱ってたわたしを助けてくれたのがこの珠だったって」 娘の体から命の灯火が消えてく。青龍の腕の中で息が細くなっていく。 「今までありがとう、ごめんね、……返すの遅くなって」 その言葉と笑顔を最期に、娘の体から龍珠が浮いた。 娘の笑顔は二度と見られない。会えない。 青龍は娘の亡骸を抱いたまま空を狂い舞い、 嘆きと絶望に打ちひしがれた。 龍珠。龍玉。 己の命よりも大切なものは戻った。 だが、龍珠が宿っていた娘はもうこの世にいない。 龍といえども死んだ者を生き返らせることはできない。 青龍は胸が張り裂けるほど咆哮した。 青龍の持っていた龍珠が涙に溶けて、娘の頬に落ちて吸い込まれていく。 桃色の淡い光が娘の体を包んだ。 そして、ゆっくりと娘の瞼が開いて、 「……青龍、ただいま」 青龍を見て微笑んだ。 「おかえり、……楡磋」 龍と人。 心が通いあい、娘の愛したその地を青龍は守り続けたという───
楡磋
2020/1/19 14:58
小話ありがとうございます。感動しました
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@りかりー:楡磋さん、毎日欠かさずの応援本当にありがとうございます。 青森は今年雪が少なくて、痛めた腰に負担がかからないのがありがたいです。 楡磋さんのところは変わりありませんか? 物語をプレゼント!(*´ω`*) 『龍神の恋』龍珠の恋編 天界を駆ける青龍は、龍珠を狙う黒龍との戦いの最中に、命よりも大切な龍珠を地に落としてしまった。 黒龍を倒し、傷つきながらも龍珠を探しに人の姿で地に降りた青龍は力尽きて気を失った。 そして、気がつくと狭い部屋に寝かされ負ったケガは手当てされていた。 「……ここは?」 「わたしの部屋よ。ケガが治るまでいていいからね。困ってる時にはお互い様だから」 行き倒れていたどこの誰ともわからない青龍に娘はとても親切にしてくれた。 人間は欲深く身勝手な生き物だと思っていたが娘はそうではなかった。心が澄んでいて笑顔が似合う。 「俺にはどうしても探さなければならないものがある。見つかるまでここにいてよいか?」 娘は二つ返事だった。 ケガが良くなって空を見上げる。 龍珠がこの街にあるのはわかってる。わかるがなぜか位置までは特定できなかった。 命よりも大切な龍珠。その龍珠から、将来、番になる龍が生まれてくるのだ。 青龍は龍の姿に戻ると空から龍珠を探した。だが見つからない。海に潜り、山をいくつも駆けるが見つからなかった。 黒龍に奪われたのか?いや、黒龍は戦いに負けて消えたはず。どんなに探しても見つからない。 見つからず人の姿になって娘の元に戻ると、黙って温かい飲み物をくれた。なぜ見つからないのかと焦る青龍に大丈夫だよと言ってくれた。 心の優しい娘だな。青龍は胸の奥が温かくなった。 娘といると心が休まる。笑顔を見る度にもっと見たいと思った。 そんなある日、娘とふたり宵宮へと出掛けた。 出店が並ぶ小路を娘は浴衣姿で楽しそうに駆けてく。 と、振り返った娘の体が突然宙に浮いた。 なっ!? 倒れ消えたはずの黒龍が目の前に現れて、黒く大きな鉤爪を楡磋の体に引っ掛けた。 「見つけたぞ!龍珠!!」 後編へ続く
楡磋
2020/1/17 8:20
おはようございます。こちらは、変わりないです。小話ありがとうございます。体調には気を付けて下さいね。
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@りかりー:楡磋さん、こんにちは。 いつも応援ありがとうございます。 寒くなったので体調管理して風邪をひかないように…… 『若恋』真剣勝負 りおさんが昨夜から熱を出して、部屋で休んでいる。 若から留守を預かって、さっき様子を見に来た時には、顔が赤く軽く咳き込む程度だった。 「りおさん、具合はどうですか?」 ドアをノックして入って足が止まった。 ベッドの上にいたはずのりおさんの姿がない。 「……りお、さん?」 持ってきた飲み物と粥やフルーツをテーブルに置いて、辺りを見回した。 「ふにゃぁーい」 返事をした方を見ると、顔を真っ赤にしたりおさんがふらふらと歩いてた。 「危ないっ!」 よろけてテーブルにぶつかりそうになった体を支えて腕に抱き上げた。 その体は燃えてしまいそうなほど熱かった。 「すごい熱です。ちゃんと寝てないと……」 ベッドへと寝かせて汗で額に張り付いてた髪を払うと、その手をりおさんの手に包まれた。 「……榊さんの手、冷たくて、気持ちいい」 「りおさんが熱いんです……」 りおさんの熱で潤んだ瞳と目が合った。 「……冷たいものでも飲みますか?」 心臓が壊れそうにドクドク鳴る。 弱って細く吐いた吐息が触れて抱き締めたくなる。 「りおさん……」 りおさんを大切にしてる若の姿が頭に浮かぶ。 触れたらいけないとわかってるのに。 離さなければいけないとわかってるのに。 触れていたい……もっと…… りおさんの頬をそっと撫でた。 「……? 榊、さん?」 「どうぞ、わたしの手でよいならいくらでも……」 ほんの数分触れて、りおさんがくたりと眠りに落ちてく。 その寝顔を眺め上掛けをかけ直し立ち上がった。 「くちびるを奪うのかと思ったが」 ばっと振り向くと、若が壁に背をもたれさせ腕を組んで立っていた。 「……若」 「薬を飲ませてやらないと。口移しでかまわないぞ、榊」 熱が高すぎる。 すぐにでも薬を飲ませたい、けれど。 「……できません」 「なら、俺がやる」 若は薬を口に含み白湯をあおると、りおさんのくちびるを割ると流し込んだ。 ゆっくりと振り返る若の鋭い眼差しではっきりと知った。 いつかは若と決着をつけなければならないことに。それが今だということも。 「若、今夜、真剣勝負をお願いします」 【完】
楡磋
2019/11/19 22:26
りかりーさん、最近寒くなってきましたので、体調に気を付けて下さいね。小話ありがとうございました
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@楡磋:風邪大丈夫ですか?季節の変わり目で体調崩しやすいので気を付けて下さいね。ミニ話ありがとうございます。
楡磋
2019/10/26 15:02
無理せずに、お大事になさって下さいね。
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@りかりー:楡礎さん、風邪をひいてませんか?体調悪くしてないですか? わたしは風邪ひいてしばらく寝てました! その間も応援本当にありがとう! お礼にミニ話をプレゼント(*´∀`) 『鬼呼びの花嫁』新たな鬼呼び(続編) 「俺を呼んだな」 目の前には黒髪の整った顔の担任の葵先生。 その瞳だけが青く光ってる。 壁に弾き飛ばされた鬼を見下ろすと、 「消えろ」 その一言で、赤い目をした鬼は突き出した手から放たれた青い炎に巻かれて消えた。 後ろにいたわたしを振り返る。 「鬼を呼ぶ花嫁、か」 「え?……葵先生?」 いきなり横抱きにされて抵抗する間もなく、校舎から出て外に停められていた車へと乗せられた。 車は命じられたまま走り出す。 車は大きな門をくぐり、純和風のお屋敷へと着いた。 「葵さま、お帰りなさいませ」 「部屋に行く。俺が呼ぶまで誰も入れるな」 頭を下げた初老の男の人に背を向けてわたしを抱き抱えたまま歩いてく。 長い廊下を進んで障子を開け降ろされると、後ろから制服を切られ肩を晒された。 さっき噛みつかれた肩に激痛が走る。 「少し我慢しろ」 すぐ後ろに顔が。噛みつかれた傷口から毒を吸出した。 やがて痛みがなくなって体に力が入らなくなってく。 聞きたいことがたくさんあったのに瞼は重くなってく。 「おまえが俺を選ぶなら、もう遠慮はしない」 深く妖しくくちづけられて、その後は何もわからなくなった─── 気がついたら周りは一変していた。 部屋に飾るように用意されていたのは真っ白な婚礼衣装。 これ……誰が着るの?もしかして…… 触れて眺めてたら、紋付き袴姿の葵先生が現れた。 黒髪に知的なメガネ。その奥の瞳は……いつもの漆黒。青くない…… 昨日の放課後の出来事はわたしが見た夢?……だったのかもしれない。 鬼が現れただなんてそんな。 「嘘じゃない。おまえは鬼に喰われるか鬼の花嫁になるかの運命だった。そしておまえは俺の花嫁になることが決まった。それはおまえの婚礼衣装だ」 真っ白な花嫁衣装。 葵先生とわたしが……結婚? 「今宵、おまえは俺のものになるんだ」 口の端を上げて葵先生は笑った─── つづく
楡磋
2019/10/26 11:52
風邪大丈夫ですか?季節の変わり目で体調崩しやすいので気を付けて下さいね。ミニ話ありがとうございます。
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@りかりー:楡磋さん、応援ありがとうございます。こちらは試験も終わり、たぶん大丈夫?だと……思う(笑) お礼に物語をプレゼント(*´∀`) 『鬼呼びの花嫁』新たな鬼呼び 「楡磋や、こっちを向いてごらん」 鼻をすすり上げ振り向くと、おばあちゃんは青い色の石のついたペンダントを懐から取り出した。 「これはね、怖いモノから身を守ってくれる御守りだよ」 「……おまもり?」 「そう、御守り。だからね、もう大丈夫」 おばあちゃんは微笑んで、わたしの首にペンダントを掛けてくれた。 キラキラと光る石に涙が止まる。 「ありがとう、おばあちゃん!」 子供だったわたしはおばあちゃんの眼差しに気づかない。 この青い石を身につけていたなら出会わなかったかもしれない。 ───鬼に わたしを見下ろす真っ赤な二つの眼。 口からはだらだらと涎が滴っている。 そして、その手の先には尖った爪が…… 「ウマソウ。クイタイ」 先生はいつも親切で優しかった。 「いったい、どうし、……っ!?」 いきなり口を開けてわたしの肩に噛みついた。鋭い痛みが全身を走り抜ける。 「痛っ!」 突き飛ばして肩を押さえて後退る。 迫ってくる先生の姿を見て、背筋が凍る。 その口は真っ赤に染まってた。 「こ、来ないで!……だれかっ!」 震えて声にならない。 「ゴチソウ。モットクイタイ」 大きく口を開ける。 恐怖に目をぎゅっと瞑った、その時。 「オレを呼んだのはおまえか」 恐る恐る目を開けて見上げると、冷たい表情でわたしを見下ろす男がいた。 つづく
楡磋
2019/10/2 22:56
試験お疲れ様でした。疲れているのに物語書いてくださりありがとうございます。
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@ななもり あや:ここ一週間あまり。気持ちの浮き沈みが激しくて。悲しくもないのに涙が出たり、手足が震えて止まらなくなったり。 休載しようかとも考えたのですが、書くのを止めたら、更に症状が悪化すると友人に言われ、彼女に手伝って貰いながら更新している状態です。 もし誤字脱字あれば、どんどんコメントしてください。 毎日お星様を投げてくださる読者さま。本棚追加し、読んで下さる読者さま。 なるべく連載を止めないように、精一杯頑張りますので、宜しくお願いします🙇
楡磋
2019/8/8 22:57
あまり無理しないで下さいね。
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