基本的にコメディ寄りでしたが、ファンタジーの核を担う魔法が童話のように登場していて、とても楽しかったです。 　ローズムーンや叶えの実はとてもファンタジーで、こうした幻想譚に通じる小道具を魔法的に登場

　まず、ペコメで述べたんですが、前作ニットリンデンの楔のラストを飾ったメイベルを、特典という形で押しやってしまったことが悔やまれました。というのも、ラストの架け橋はメイベルを持って渡り切れると思ってい

　この作品を読んで、天才画家が盲目と知った時、真っ先に現実の盲目の画家を思い出しました。うろ覚えでしたが、その画家ジョン・ブランブリットもまた天才と呼ばれていたことや、絵の具を触覚で覚えるという超人振

　今回の作品は一段とセルシアとしての成長が目覚ましいサクラに印象付けられました。しかし、それとは対照的(とはいっても、そこを明らかに狙って書かれてませんが)にやっぱり１６歳の少女であり、メルティアス(

怪物メデューサを扱った作品ですが、これまでにない(少なくとも私は)メデューサの描写に序盤から目を見張りました。作品タグにある通り、ふしじろさんのモンスター愛がとても心地好かったです。 　というのも、メ

　この作品は信仰に篤い女子中学生ますみと、悪魔エスレフェスという主人公を通して語られています。神の愛という信仰と愛を欲する人間と言えば良いだろうか。これらを悪魔との魂の契約を巡って、極限的な道徳心

　本作はシリーズ二作目ということもあり、実に伸びやかにレア・ミネルウァという世界を読者に提示した作品となっていると思います。それもこれも全ては、一作目「黒衣のセルシアⅠ～セルシア～」という下地が地を固

　読後の直接的な感情は、この感想のタイトル通りでした。幸せという言葉では余りにも地上的なので(もちろん、リシュティーノは人間だけれど)いまいち収まりが悪いんですが、しかし、最後の独白は他に言葉が見つか

お見事でした！ これが読了の第一声です。痛快、慈悲、悲哀、嫌悪、友情、想い合うと、挙げれば切りがない感動をさらりと置いてあって、しかも語りは読者を引っかき回さない柔らかな語り口。 私は読み続きをする

　大きく分けて、前編は無力ゆえの失望や至らなさの葛藤、そして後編は力を得ることでの自己の責任や信念を問われる主人公ナランとモミジの物語だったと思います。 　もちろん、脇役たち(と、呼べないほどにキャラ

　とても面白い作品でした。しかし、物語としては、大枠が見えたばかり。続きがとても気になる作品です。 　レア・ミネルウァに召喚された咲羅にとって、全てが似て否なるものばかり。そんな主人公視点で語られる物

　とてもリリカルな物語でした。プロローグで語られた、ある思いを別の気持ちに置き換えて、それが何を紡ぐのか？ 　私は常に思っていること、感じていることがあるのですが、ファンタジーと詩はとても相性が良い

　空の歌を読み終えて、仰々しくタイトルつけてみました(笑) 　　一人の少女を、仲間を救うために立ち上がった、少年少女たちのこれでもかというくらいに思い合う物語でした。消滅が迫る太陽、それを維持するた