八馬 八朔

切なすぎますよ

 本当は、捨てたくないのに捨てられたリボンですよね。  幼い少女の健気な感情の機微が身近な人には伝わらないのが寂しいけれど、最後で帰納することでリボンの運命が救われたような気分がして、読後感が爽やかで
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八馬 八朔

すれ違いの切ない物語

 本当に好きなことを告白するのは、それが叶わなかった時のダメージを恐れて言えないもので、それ故にすれ違い、そして時間だけを費やしてしまった青春時代のほろ苦さを味わう作品でした。  各登場人物の視点で
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八馬 八朔

間違っている。でも、間違ってない。

「言いようのない不快感」が、五感を通して伝わって来ました。そして、それを払拭する方法は間違っているのに、双方の先にあるものが答えだとするならばそれは間違っていないところが辛口のユーモアでした。
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八馬 八朔

あったらいいな。こんなほんわかとした書店(レビュー)

 動物たちも店員を勤めるという少し不思議な本屋さん。マイペースな白ネコの大福と飼い主の大洋くん。ネコにはあるあるのヤンチャに振り回されながらも日常を送る様子がのほほんとしていいですね。  そんな大福
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八馬 八朔

寒い中でも温かく、そして少し不思議

 バスでの道中という限られた空間の中で起こった少し不思議な話。「僕」の中で展開される物語はもしかすると本当の話なのかもしれませんね。寒い外と温かい内面を想起する設定が良かったです。  最後まで続く物語
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八馬 八朔

爽やかで、もどかしくて、ちょっと切ない。

 最初のシーンでとった行動がいじらしい。それが無かったら二人の物語は続かなかったわけで。その年の夏だからこそできた偶然でしたね。  本人は気付いていないだろうけど、その動作で得たものこそが彼女の『未来
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この作品は非公開になりました

八馬 八朔

痛快!ドタバタ学生生活を(レビュー)

 20世紀の終わり頃、まだ携帯電話も普及する前の時代。大学に行ってた方も、そうでない方も、知恵を絞って勉強……よりも学生生活そのものをエンジョイすることに懸命になる6人が微笑ましく、私自身のふざけた学
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八馬 八朔

題名の通りです(レビュー)。

 物語は各編で分かれていますが、共通して儚げで、暗い雰囲気に包まれてしまいました。  若さ故に見えない将来に怖れて、それでも抗いながらもがき続ける姿を印象付ける作品です。
八馬 八朔

親や先代のことを思い出した方は必読

 3世代も上の曾祖母との物語ですが、共有できる思い出は有限であって、それは祖父母、両親も同じということを教えてくれました。    いくつになっても、たとえ分からなくなっても上の世代は下の世代の幸せを願
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八馬 八朔

切ないんだけど、なぜかほっこり

 家族なのだけど厳密には夫婦は他人。だけど子供にとってはどちらも肉親。    中継点を通してでないとつながらない、この微妙なつながりが物語の行間を深くしているのかなと考えさせられました。  これも現
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八馬 八朔

交錯する時間と人、そして時代(レビュー)

 現代を舞台とした中で現れる日本の古来からある神。それとは対照的に、逆行する時間は登場人物たちの過去という時間の遠近をうまく利用して物語に含みとミステリアスな部分に興味が惹かれます。    交錯する時
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八馬 八朔

魔法のコトバ

 数時間置きに起きての繰り返しがキツイのは横で見てきて、何もできずに恨まれた?クチでした。  私自身も座右の銘としている言葉ですが、その場面で義母が言ってくれることが優しいですね。強すぎず、弱すぎず
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八馬 八朔

読後感が爽やかでした。

 初対面で年齢も正確も違う二人が、ビオトープを通して打ち解けていく様子が自然に入って来ました。  一期一会で芽生えた二人の確かな友情。栞がこの夏に得たものは、服一枚よりも大事なものだったようですね。
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