プライス・バリューという資本主義社会における「判断基準」+α(プラスアルファ)の概念を、日常生活と時事問題(シニカルさと皮肉)も絡めて、大変面白く読ませてくれる作品でした。  以前「高級ホテルで1
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 水、水、水……  人間の命の根源たる天然資源は、私たちの体の7割に相当する「欠くべき」存在です。  この主人公が、渇きと絶望に置かれた時に見た光景と、失ってはならない何か・しかし自ら手放してしま
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 同じ痛みや苦しみ、それからほんの少しの「喜びの共有」。  これらが優しく切ないハーモニクスによって、昼下がりの四季折々の木漏れ日の《カノン》を奏でる、そんな作品です。  どうしても内向的にならざる
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 幻影の中の友達が実体を持っているのか? 果たして、それはどこに存在しているのか? ……先の読めない怖さとスリリングながらも、先が知りたくなるカタルシスを兼ね備えた短編サスペンス・ミステリーです。
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 ショートメール(昔のジェー・スカイとか)で結構多かった「あれ? 途中で切れてる」のあるあるをネタに、最後の最後でひっくり返すオチには大爆笑してしまいました。  痛快!  こっちもオカン、あっちもオ
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 アルストロエメリア、切れてしまったスピンの端。  そして、花にふわり・ふわり寄せられる蝶の美しさ。  世界観がくっきりと、しかしどこか夢見心地にたゆたう学園小説が始まりました。 《さっきよりも少
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 お母さん、お母さん、オカアサン……  ラスト一言で、設定や伏線が一気に回収される不気味なカタルシスがゾワゾワっと背中に這い上がります!!  ((((;゚Д゚))))  そういうことだったのね。
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 女は怖い!!(畏怖的にも恐怖としても)  フィアンセの男性が、迫り来る「もうひとりの女」に戦慄しているのかと思われた冒頭部分の描写や、二人にきたメール着信。  この伏線の貼り方、全く無駄なく完璧!
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 妄想+メール+恐怖という、今回のイベントの3要素を見事にピンポイントでおさえ、なおかつ無駄のない構成と大どんでん返しで読ませてくれる、究極のサスペンス・ホラー短編です。  よくよく読み返してみれば
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「ホタル」という過ぎ去りしの追憶のメタファー。  そこにいると思っていたのに、実はいなかったという残酷なまでに切ない現実。  結城の諦観にも近い悲しい眼差しと、彼をずっと想い続けるなぎさのいじらしさ
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 この発想はなかった!  ファンタジーを彷彿とさせながら、ミステリージャンルという、予備知識がなければ「え?」と思ってしまうかも知れない今作は、魔法世界だからこそ可能になるという「トリック」や「ロジッ
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 咸技が棋士として「棋上の?空論」のみならず、身近に起こった・体験した・聞いた出来事を、持ち前の考察力や論理的な思考によって解き明かすという、いわばディベート的な味わいのある作風が特筆すべき作品です。
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 下町情緒と「粋な」魅力を兼ね備えた、浅草という街を舞台に描かれる、心温まるヒューマニズム・ミステリーです。  あまり日本にはこういった種類のミステリーがなかったので(強いて言えば、若竹七海先生のコー
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 クールビューティーの才媛が、難事件を・犯人の心理を解き明かすシリーズの第1作です。  コンビニ強盗の撃退方法という、今まで例のないポイントに着目して、推理を(そしてストーリーを)組み立てあげていた
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 全く新しいタイプの「警察小説」がここに誕生!  池上警部の飄々として掴み所のなさそうな、中年男特有のペーソスや味わいが、家庭に帰ると一変!!  愛娘(!?)満里奈ちゃんからの愛情あふれる(!!?
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『夕焼け隣に花が咲く』  今作は、実は物凄く地味なテーマ(方親同士の再婚によって、新しい家族が出来た少年の日常を割と淡々と描く)にも関わらず、その物語の「深さ」に引き込まれ、いつしか数百ページもある
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 黒夜叉灰と仲間たちに、今回は新しいメンバーも加わり、奇怪な過去の未解決事件(アパートの住人が丸ごと失踪する怪事件!)に挑みます。  益々冴える灰の推理と洞察力。それに加えて、愛莉へのさり気ない気遣い
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 医学・進化論・それに加えて、バイオテクノロジーと倫理問題(進化における有益性)にまで踏み込んだ、壮大な理系小説です。  主人公「聡」の幼少期から体験する不可思議な過去(?)が、作品タイトルともなっ
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 裏と表、虚像と実像、バーチャルとリアル。  相反する二人の彼……ユウ君とユウスケの間で揺れ動くヒロイン・ハナさんの物語は、読者にとって「背徳感とシンパシー」という両面を見させてくれる存在だと思います
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 いやあ怖いですね怖いですね。何が怖いって、人間も幽霊も本当に怖いですよ。  神をも恐れず、亡霊をも恐れず……  ホテルとは、様々な宿泊客のドラマが詰まっている。  そう言ったのは、自らも元ホテル
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 世界初の映画は、人類が月面着陸を果たす内容(ジュール・ベルヌの名作が原案)だったと記憶しています。 「月」は、人が手を伸ばせば届きそうなのに、決して届かない、そんなシンボライズでもあり、同時に男と
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 フラッシュバック形式で語られる、好奇心混じりに聞きたくなる不思議なお話が、ラスト一行で見事に「ロック」される、このスリリングがたまりません。  たった9ページという短い分量にも関わらず、最初の方に
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 春のパン祭りっ!パンパンパパン、スパパパパパン!!  作中でも言及されている通り、二人のやり取りはまさに掛け合い漫才!  スラップスティックで、ナイススティックな(笑)コメディ&アクションが読みた
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 同じ作者様の『DO BRASS!!』と共通のファクター(吹奏楽、ローカルなコミュニティの存在、そこに生きる人々の暮らしと息づかい)を用いながら、全く違う世界観を構築しているのが今作です。  それは
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《夏のひまわりが、狂騒曲を奏で続ける……》  外見・中身、そんなうらはらで表裏一体の補完関係にある二人。  嫉妬やコンプレックス、アンビヴァレンツが一緒くたになって交錯して行く彼女たちとカレ。  
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 フランスに限らず、極東の島国に暮らす私たち日本人が、ヨーロッパという大陸を訪れて感じることは、芸術(美術・音楽・文学)が暮らしの中に溶け込んでいる事実だと言われています。  龍一の視線に映る、そん
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 前にこんなことを聞いたことがあります。 「食べ物の描写を『美味そうに』表現出来る物語は、極めて完成度が高い」と。  伊丹十三監督の名作『タンポポ』を観た人は、絶対に「たいめいけん」さんのふわふわ
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 実を言うと、全ての恋愛は「所有欲」(例えば、貴重な価値あるお宝をコレクションするような、あるいはそれこそオークションによって落札するような)に基づいて成り立っていると考えられるのです。  嫉妬・愛
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 コンプレックスと、ほんの少しの優越感。  部活動や学校生活といった、舞台設定のディテールの確立した持ち味と、登場人物の心情(それも「揺らぎ」に重点を置いた甘さと切なさ)が魅力的で、非常に共感の持て
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