東唐 麟

最初に断っておくと、自分、この手の話って苦手です。密室、暴力、レイプ、殺人なんでもござれの扇情的な話には拒絶反応が強いです。 読み始めて「えー!」と思ったけど、確信犯的に、これらの要素を盛り込んでるだなと感じました。文学作品としてみた場合??ですが…マーケティング的には正しいでしょうね。ドンデン返しもありーので、若い人に受ける要素が盛り沢山です。 中盤から話が流れだして、圧巻の力量でうまくまとめ上げています。過剰と思えた牧野先生の態度や暴力行為も最後にはなるほど!と納得させる落としどころがちゃんと用意されていて、技量の安定感を感じますね。周到に伏線を張ってあったんだー!やっぱりね。と安心しました。 難点を敢えて言うなら、出だしがとっつきづらいです。先にも挙げた牧野先生の態度の違和感、ミリヤとその取り巻き達のそこまで?と思わせるいじわるな態度、それにひたすら耐えるだけの主人公、などなどで物語に感情移入し難くなってしまっていると思います。これらは、物語の最後になって解消はされるのですが… 斜め読みしている読者は継読する意欲を削がれてしまうような気がします。作者の力量を予め知っていれば、いいんですが… まあ、しかし、何はともあれ、もう、自由自在ですな。後半にお涙頂戴の感動ものまでぶち込んでくるんですよ。奥さん! いやあ、不覚にも、ちょっと泣いちゃいましたー。 オヌシ何でもできますね。
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読んで下さりありがとうございます! しかもこんな丁寧なレビュー、勿体無い限りです。 やすっJRさんの仰るとおり、これは「いわゆるケータイ小説読者」を意識して書きました。 (今ならスマホ小説?) なので、かなりベッタベタな設定になってしまっています。 ストーリー展開やオチで自分のカラーを出せたらな、と思いつつ頑張りました。 ご指摘の「とっつきにくい」は、私もかなり気になっていたところです。 というのも、エブリスタで話題のホラーはどれも「出だしから読者の心を掴もうとするタイプ」ですよね。 感情移入しづらいのは相当問題です…… また、本作の出だしはいきなり殺し合いから始まるわけではないため、その
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そうですね。キャラクターとの整合性もありますからね。難しいところですよね。 でも、梨花は優しくて強い女の子なわけだから、もう少し強さが出てもいいかなとは思います。と言うか、あくまでも不自然さをなくすという意味合いにおいてですが… それと、冒頭に謎を持ってきてその謎で引っ張るというのもいいかも。
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