清瀬 美月

外は雨、――。 少し古いフイルムを、薄暗い部屋で寛ぎ見ているような世界観。 詩の世界も雨。 たっぷりと湿気を含んだ空気を感じつつも、言葉は淡々と表現されているから重たくないのです。 黒にもいろんな呼び名があるように、何気ない日常のひとコマを抜き取る術が鮮やかすぎて、さすがです。 第三章(ごめんなさい。NGワードらしくタイトルが出せません)のラストで真っ赤に染まった葉が脳裏に浮かんだ瞬間、一気に秋を感じて。 もの悲しいけれど、きっとこんなふうに時は悠然と移り変わっていくのかなと感じました。
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