シヴ

「いや、あの、すみません。ちょっといいですか」 「……? どうぞ」 シヴが手を挙げ、何故か水樹が許可を出す。 「このページの担当は僕なわけなんですけども。正直、皆さんの話に着いていけないんですが、どうすれば」 「え……でも、さっき、一緒に『鶏が先か卵が先か』……って……」 困惑した表情で聞いてくる舘 追風海。 「いや、みんな言ってたのでノリで。つい」 そんな舘 追風海に真顔で返すシヴ。 「というわけで、ゆかさん。お願いします」 「へ? い、いや、確かに次のページの担当、私ですけど……」 強制的にノートとペンを渡された人物は困ったように視線をうろつかせる。 シヴと呼ばれた少年はもう何も喋る気は無いらしく、席を立ってトイレに向かった。 非道い男である。 ゆかと呼ばれた人物は、あまりにも投げやりすぎる態度に困惑したまま、誰かの言葉に従ってリライトを行う為、ペンを取った。

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