千古不易

イベントより参りました、千古不易と申します。 では素直に、本音で語ります。さて、大体百二十から三十頁辺りまで読ませて頂きました。その間で気になった事は、一個か二個か誤字があった点でしょうか。 先ずは読むのを止めた理由から説明致します。正直な話、私に合わないのです。好みの問題ですね、三浦哲郎さんや折原みとさん等が好みなので、どうにもエンタメ要素の強さより文学的美が好きでして(苦笑 こう、活字が好きなので。ともかく、好みの問題ですね。文章や台詞や展開に気になった点もなく、強いて言えば簡潔さがある文体を目指しているならば読み易く伝わって来ますが、描写、或いは地の文一つ一つに余り魅力を感じない事でしょうか。展開やテーマもそうですが、地の文に魅力を求める傾向が私にはありまして、作者様の紡がれた地の文が心に響かなかったのです。 勿論下手だと言いたいのではないのですよ、もっと書けるのではないかなと、むしろ期待していたりします。この作品は一言で申せば『軽いエンタメ』で『設定こそ長所』ですから、元々求めている物が違いますからね、しかし、文章を更に力を込めて書いて頂ければより世界の厚みも増し、奥深くなるかと思いまして。 話は変わりますが、極端な話、この作品は物語として綺麗に纏まるように書けているか、全てを語り切り登場人物に捨て役もなくプロットを捏ねに練り上げたのか、です。もしも捨て役がいたならばそれは作者の怠慢だと私は常々思っております。ああいえ、作者様がそうと言う訳ではなく、少しでも力になれそうな話をさせて頂いております。 捨て役と言う存在はプロットを練れば存在は殆ど不可能です。幾重にも編み込んだ重厚な物語を紡ぐ者こそが小説家なのだろうとも思いますし、捨て役と言う無駄を許すには惜しいものです。捨て役には捨て方がありますし、登場人物全てには物語の中以外で生きて来た過去があり、歴史があります。登場人物の一人一人が違う価値観、考え方、思想、様々に差違があります。それを何処までも知り尽くし作り込む事が出来れば、格段に物語は面白くなりますよ。 纏め、好みもあり最後まで読めず残念。文章で魅せる物語ではないので、文章で光るものは特筆出来ず。しかし『設定』こそが長所であるので一作品としては結構面白い。個人的には物足りず無念。ですね。 またの日を。なにかあれば気楽にエッセイにどうぞ。
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