(サークルのルールのため、☆は評価つけません) 晃さんの描く女性というのは、いつも芯が通っていてだけどすごく壊れそうな部分も持ち合わせてという、そのアンバランスさがたまらない魅力だなといつも思っています。 男性の描く女性像ってどうしても外面の描写(ややもすれば、性的な興奮につながってるのかなと感じる)が多いので、すごく勉強にはなるのですが、個人的には内面からにじみ出る魅力を描く男性作家さんのが私は断然好きなんですよね。(うん、女性が見てほしいところをわかってくれてるなと感じるので♪) そういう有月文学の恋愛小説の神髄ともいうべき魅力が今回も溢れていました。 ありふれた恋愛小説ならば、22歳で終わるパターンが多いと思います。 よく踏み込んで27歳の時にハッピーエンド♪みたいな。 それがもっと踏み込んで32歳まで描いた。 これは大人が読むとすごく沁みます。「そうそ、こういう流れだよね」って。 ふたりの関係性はもちろん、性格も年齢を重ねるにつれ、変化をもたらしていて。だけど、変わらない部分もあって。 大人になるとわかりますよね、「子供の頃は大人ってすごく大人に思えてたけど」っていう。 言い尽くされた台詞ですが、まさにこれ。 そういう部分も丁寧に紡がれていたのは大人年齢の私としてもうれしい。 大人に送る恋愛小説ですね。 とってもよかったです。大満足♪
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とても詳細なレビュー、有り難うございました。 まずは、ヒロインの女性について。外観の描写はいつも最低限に止め、言動でその人となりを描く方が、私には合ってるみたいです。これは書き始めてから、ずっとそうですね。なんでだろ(笑 でも、出会った当初の話し方と、母親のたくましさを身に付けたラストのヒロインの違いを感じてもらえたのは、とても嬉しかったです。 それから、本作品では18歳で出会った二人。実を言うと、当初の構想ではどちらかが先立って、残された方のモノローグで締める予定だったのです。ただ、老人が長年連れ添った相手を思いながら独白するシーンって、ちょっと書いてみたら物凄く悲しい終わり方にな
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