青木ぬかり

 人はそれぞれ「自分が主役」の生を送っているものですが、現実はあまりにも「他人のこころ」に疎い人で溢れていますよね。  そういう私も、気を抜けばすぐ忘れがちになります。  そのときそのとき目の前にいる人が「主役」だということを。  このお話は、それに気付かせてくれる作品です。  普段私は技巧的な面には触れないのですが、過不足ない本作の描写は非常に読み手に優しく、それがかえって著者の技術の高さを示しています。  こころを動かす素敵な作品に出会いました。
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