砂原雑音

完結おめでとうございます 一年と少し前くらいでしょうか。 新作セレクションだったかで、この作品をお見かけしてなんとなく軽い気持ちで読みました。 まず冒頭から読んで、この作品のテンポの良さと引き込みの強さでしょうか。 それにやられて更新分まで一気に読んでしまいました。本当に、寝る前に軽く読むだけのつもりだったんですけどね。 テンポ、と簡単に言うけれど、ただ描写を減らしたり会話を増やしたりするだけでは、すらすらと読めるお話にはなりません。 必要な情報はきちんと組み込まれており、余計な描写が少なく頭が整理しやすい。人物たちの会話もごく自然で本当にその人物たちがどこかに住んでいるような感覚でした。水川さんはそれをどこかで覗き見(失礼)しているのではないかと…… 物語前半はそんな風にぐいぐいと読者を引っ張り、夢中にさせてくださいました。 逆に後半はテンポが緩やかにはなったのですが、それは後半のテーマだとか彼女たちが直面した問題にひとつひとつ向き合うためには、それがベストだったのではないかと思います。 そして、この作品の特筆すべきは たくさんの登場人物がそれぞれみんな生きた人物のようであったことです。 これだけキャラクターが多ければ読者も混乱することがあるかと思うのですが、ひとりひとりが個性的でキャラが立っていたので全くそんなこともなく。 間を置いて出てきたキャラにも「こいつ誰だっけ」なんてことにもなりません。 ひとりひとりに奥行きがある。 それは、作者がこの作品に時間だけでなく全身全霊を傾けて来たからだと思います。 丁寧にひとつの事象、ひとりの人物、伏線を巡らせ話の道筋を立てて来たのだろうと推測します。 ラストの章、きちんとこれまでの登場人物たちそれぞれの道にもライトを当てて、丁寧に書き上げてあります。これまでずっと更新を追いかけてきた読者にとって、大満足だったと思います。本当に痒いところに手が届くラストでした。 一年以上もの間、途中書くのにつまったり試行錯誤もされたと思いますが。この長編を書ききったことに敬意を表します。 お疲れさまでした。 最後になりましたが、書籍化おめでとうございます。 僭越ながら、拙いレビューではございますがお祝いと感謝の印にさせてくださいませ。 もちろん本も 買うよー\(^-^)/ 雑音でした
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流石ですわ雑音さま♪ コメントまで名文(^-^)v 危うく雑音さまとパンダさまのドエロな展開が始まるのかと…( *´艸`) 大好きな作家さまの交流が除き見られるのもエプの素晴しさですね~\(^^)/ ありがとー!
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