藤島 紫

戦乱の終結は、二つの恋のはじまりでした―― いつの世も、争いは大きな悲しみを生みます。 しかしその争いもどこかで終わりにしなければなりません。 こちらは、そんな歴史の…… 年表に書かれることのない物語かもしれません。 丁寧で読みやすい文章 美しい表現 長いと思っていた物語も、気付けばあっという間でした。 美しい姫君と、愛らしく優しい巫女、 日々を彩る花々、凛々しい武士。 あらゆる場面が美しく、 行間からは、潮騒や彼女たちの衣擦れの音が伝わってくるようです。 しかしそれ以上に、 登場人物の一人一人がとても魅力的です。 特に心惹かれたのは、政略結婚をしたお二人。 お二人とも生真面目で誠実なお人柄なのでしょう…… 不器用な距離感に、胸を締め付けられるような思いがしました。 とても好きなお話です。 もし迷われているのなら…… どうぞ、お読みになってください。 きっと好きになります。

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