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ふたりの。
綾崎暁都
2018/7/9 6:18
この作品は主人公の芽菜が、17歳の夏体験した出来事を描いた現代ファンタジーです。 勉強が苦手なのにテストで満点を取っていたり、知らない間に自分の部屋が模様替えされているなど、自分の身の回りで不審な出来事が起こり始めます。 家族や友達との記憶の変化、そしてスケッチブックに書かれている茉菜という人物。そしてオバケ病院の鏡の前で自分を呼ぶ何者かの存在。 どこかにもう一人の自分がいる。芽菜はこのことを確かめるため再びオバケ病院の鏡の前へと向かい、もう一人の自分である茉菜と出会うことになります。 並行世界で繋がった二人。お互いの長所と短所が正反対のため、二人は苦手なところを補うため入れ替わりをおこないます。最初は上手くいっていましたが、こんな奇跡としか言いようのないことが起こっていても、思い通りにいかないことが存在する。 入れ替わったことによって、友達や入れ替わりにより関わった人との触れ合いの中で、芽菜は思い出したくない記憶や友達とのすれ違いによって、心が苦しくなってしまいます。このことにより疑心暗鬼に陥り、友達との間に亀裂が生じてしまう。 しかし、このつらい経験があったからこそ、芽菜は大切なことに気づくことが出来たのです。もう一人の自分である茉菜の助けを借りて、芽菜は友達みんなと再び正面から向き合うことが出来ました。 芽菜は高校二年生のこの夏、本当に大切なことは何なのか気づかせてくれた、一緒に産まれてこれなかった双子の茉菜に、とても感謝しているはず。茉菜の分も、これからの人生を思いを込めて、そして愛を超えて…… このストーリーは青春ファンタジーとして楽しめるだけでなく、人間関係が希薄な今の世の中に本当に必要なもの、このことに対する強いメッセージを感じます。入れ替わることにより、自分たちの歴史を塗り替えていく。でも、それは都合良くしていくだけであって、他の人の為にならない。自分たちの都合でこれから起こる未来の出来事を修正することによって、本来なら別の誰かの機会を奪うかもしれない。未来が分からないからこそ、人間性が養われるといった茉菜のセリフは、便利なものに頼っている我々に向けた問題提起だと、いろいろ考えさせられました。 この作品に出会えたことで、見失いかけてた何かと、再び再開できる気がします。とても素晴らしいストーリーです。ぜひ、皆さん読んでください。
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須羽ヴィオラ
7/9 19:42
藤波恭介さん 「ふたりの。」最後までお読みいただき、ありがとうございます。 詳細なレビューまでいただき、ありがとうございます。 思いを込めて描いた作品です。 最後まで読んで貰えるのか? 己の思いを伝えられているのか? いままで、あまりレビューを頂けなかったので、自信が持てませんでした。 長すぎるのかと思って、最初にupしたものから30p削除してみたり、 短くし過ぎたと思って、表現をつけたしていみたり、 試行錯誤の連続でした。 (プロットは、変えていないつもりですが) 藤波恭介さんのレビューの、 少しだけ光明が見えてきたように思います。 ありがとうございます。 こ
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