河依龍摩

 一つの戦が長き争いを終わらせ、平和が訪れた。  平穏な日々の中にあっても、争いが生んだ歪が、心を蝕んでいく。  そんな各々の思いが交錯していく、和風ファンタジー。  読みやすく、分かりやすい文章で、当事者達の思いが丁寧に描かれ、感情移入の出来る作品です。  若き領主と婚姻を結んだ敵国の姫は、戦で弟を無くし、敵である思いが強く、優しくされることに苦しんでいく。  領主に仕える巫女もそんな姫を気遣うも、心開かず、困惑し、傍らに寄り添う、若者は巫女を気にかけ、思いをよせる。  また、若き領主も、心閉じた姫を気遣い、心配していくも、気持ちはつながらず……  各々が交錯していく思いを、少しづつ紐解きながら、時にさらに絡み合うという、複雑でありながらも、目の離せぬ展開を、とても丁寧に書かれています。  歴史的、戦乱の要素を含みながらも、幻想的な力もある、和風幻想記。  和物好き、ファンタジー好きな、恋愛好きな方々に、おすすめの作品です。
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河依さん 素晴らしいレビューをありがとうございました! 丁寧にお読みいただき、とても嬉しいです。 戦国×純愛×ファンタジーがキャッチコピーなのですが、果たして意図通りに書けたかどうか……(-_-;) 先日、久しぶりにテレビで「もののけ姫」を観ました。 かの和風ファンタジーの傑作には、ひれ伏すばかりでした~(笑)
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現代に描かれた作品では、世界で一番有名な和風ファンタジーでしょうからねw 世界にも、忍者、侍、じゃない和を知ってもらいたいですが、現状ではそこまで知れ渡った作品は無いでしょうね…… 「純恋歌」は主要人物の気持ちや、立場がよく伝わってきたので、純粋に読者として楽しめました。 意図が伝わるかどうかは、書き手としては不安になりますよね。自分も投稿しながらドキドキしてます; 正直、「なろう」より「エブリスタ」の方々の方が、文体が丁寧に書かれている気がしますね。 お礼スターぐらいしかできませんが、今後ともよろしくお願いします!
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