レビュー失礼いたします。 放射能という言葉を使わず、呪いとしたところが奥深いです。 ネイサンの町では「氷河の氷がなくなったことを気にする者はおらず、氷河の氷だといつわって普通の氷を売る」といった描写に、社会のゆがみが表現されて薄気味悪さを感じさせます。 書き方によっては救いがない暗いテーマで終始するところですが、 グレイシアがネイサンと旅立ち、各地に生きる知恵を授けることを予感させるエンディング。 終末の静謐さと少女の前向きな生きる意欲が相まった良質な作品だと思いました。
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おくやまきょうこさん、素晴らしいレビューをいただき、ありがとうございます。 物語に潜ませたメッセージを、余すところなく読み取ってくださったことに震えました。温暖化、核廃棄物の放置、人々の無知と無関心…。 終末に向かう世界への警鐘ととるか、少女と旅人の冒険の序章ととるかは、読み手に任せようと思って書きました。それでもやはり、行間を読み取ってくださる読者さまに出会えたことは大きな喜びでした。本当にありがとうございました。
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こちらこそいい読書体験をさせてもらいました。 ありがとうございます。m(_ _)m
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