Twitter特殊レビューイベントより転載
タイトル・あらすじ・書き出し一行のみでレビュー 【補足】 1子弟を教える者。人の手本となる人。先生。2仏教やキリスト教での指導者。 書き出し一行はこちら ** 城下町からさほど離れてもいない、野辺の路を若武者が進む。 (引用) ** まず、タイトルから考えていきたい。あらすじを読むと、若き領主が主人公と思いがちだが、この物語で注目すべきなのは”鎧師”だということ。この、あらすじの書き方の繋げ方は、とても巧い。タイトルと、最後の一文を繋げると、注目の意味が分かってくるからだ。つまり、そこが一番重要なのですよ、ということ。そこまでは、あくまでも補足でしかないのだ。 つまりは、「あなたを選んだ理由……それは――」これを書くための、土台だという事。実際に、この作品のテーマは”あなたを選んだ理由”であり、受賞作品である。受賞が頷けるほどに、この作品はテーマに焦点が”ピタっ”と合っているという事。こういうことからも、この作品からは”焦点の合わせ方”を学べる作品であるという事が容易に想像がつく。もちろん、意外性、アイデアなど沢山の理由はあるとは思うが。わたしは、一番そこに注目したい。 あらすじから見えてくる、領主。”山寺育ちで世の中のことも満足に知らない”とあるが、彼は無知なだけで、かなりの発想の豊かな切れ者であることが伺える。それはこの部分”銘刀と呼ばれるものは数多にあれど、銘のつく鎧を持つものは数少ない。”から見えて来ることである。彼には、使命を全うしようという気持ちもうかがえる。彼は、国や城を守るために”唯一無二の銘柄”を手に入れようとしたのであって、私利私欲のためではないからだ。結果この物語では、この領主に仕える選択をする鎧師。ここで、その理由を想像してみたいと思う。恐らく、びっくりする理由か、感動する理由だと思われる。 まず、名工として名を馳せる鎧師。これは本当なのだろうか?説。ポイントは”山寺育ちで世の中のことも満足に知らない”、”やすやすと銘を刻まぬ鎧師と噂されていた”、”まだ本当の戦も知らぬ”この三つ。 実はこの人、噂が独り歩きしているだけで、本当は鎧なんか作ったことないという展開。
・1件
タイトル”鎧師”から想像する、実は領主の父親説。タイトルは中身を指している。人名などが来る場合はその人の人生を指していることが多い。なので、人生に深く関わる、血筋関係ということも想像できる。 そして、踏み台説も捨てきれない。それは”銘刀と呼ばれるものは数多にあれど”ここの部分から想像できる。銘のつく鎧は少ないのだ、領主の発想に乗り、有名になろうと考えたなら?これが踏み台説。 最後に、領主の人柄に惹かれて。自身の為ではなく、国や城のために鎧を求めた領主の志に胸を打たれた説である。こう考えても、4つは想像できる。とても、面白い作品だ。 さて、書き出しをみて見ると、既に任務を言い渡された部下が鎧師の

/1ページ

1件