十月 涼

眩く息苦しい青春と、暗雲が垂れ込める空
一章を読了いたしましたので、レビューを失礼いたします。 青春作品を読みたければこれを読め!!と声を大にして言いたい!!それくらい、青春の全てが詰まった一作です。 作者様には直接お伝えしたことがあるのですが、本作の登場人物は、各々抱く感情がとてもリアルなんです。若者ならではの…あるいは大人になってからもあるような、訳の分からないうちに芽生えた焦燥感や閉塞感、自分でも制御できない感情の波に振り回される様が ありありと表現されています。 特に、主人公である一葉くんの等身大感は本当に素晴らしい。 優しいけれど、それと同じくらい我儘で時折 感情的で。罪作りな子だなあと思う一方、「男子高校生ってこういう感じだよね」とも思ってしまう。彼は主人公で視点主ですが、「出来すぎていない」んです。 だから感情移入しやすいし、懐かしさすら感じさせてくれる。私が本作を読み始めたのも、最初に触れた彼の心の動きや感情描写があまりにリアルだったからでした。 しかし、よくご覧ください。本作のタグにはホラーもありますね。そう、本作はホラー描写もがっっっつり入ってくるんです。途中に来る主人公の夢の場面、バチバチに怖かったです。マジで。 本作は、タイトル通り「あやかし」に関わる物語ですが、これがまた青春の切なさや遣る瀬無さと上手く噛み合っているんです。もうラストの方は、ただ怖いだけじゃない、気付けば何かが背後にいるような感覚すら生まれていました。 もちろん敵ばかりではなく、優しくて魅力的な神様も沢山出てきます!個性豊かな神様ばかりなので、きっと皆さんの推し神様が見つかりますよ!! 個人的なオススメは私の旦那である(大嘘)如月さんです。最後に始まる番外編では、哀愁漂う如月さんが艶やかな文章で読めます。私は切なさに泣きながら、うわやっぱ私の旦那最高だなと思いながら読みました。なのでみんな推し神様を見つけよう💪💪 本作は第一章であり、空に暗雲が拡がろうとするところで終了となります。第二章は私の恋人の(大嘘)一迦道さんがバリバリに活躍するらしいです。いやそんなん楽しみでしかないな…。 眩く息苦しい青春と、得体のしれない恐怖が描かれた本作。既に人気作ですが、未読の方にも是非とも読んでいただきたい作品です。 引き続き応援しています!
2件・1件
十月さん。素敵なレビューありがとうございます。 嬉しすぎて何度も何度も読んでしまいました。 主人公の一葉が地味過ぎやしないかと思っていた矢先、十月さんの言葉で救われました。初めて書いた作品だったので、描写や言い回し等、拙い点が多かったかと思いますが‥‥最後までお付き合い頂きありがとうございます。 今後とも旦那(如月)ともどもよろしくお願いします!
1件

/1ページ

1件