狗夜 凛

人生における大事なこと。
真理を説く、と言えば難しくなってしまいますが、人として生きる上で大切なことが詰まった作品でした。 どんな事情を抱えていても、人が人を想う気持ちは本物の感情です。 私は夫婦というものは、楽しさだけを共有するものではなく、苦しさや辛さこそ共有するものだと考えています。 楽しいだけなら恋人ですらなくていい。 苦労や悩みや不安を分かち合い、その末に支え合うことが、真の夫婦だと昔から思ってきました。 ある意味で、互いに苦悩を持つがゆえに、彼らは最初から真の夫婦たりえる関係であり、最終的に結婚に至るまでのドラマは、その準備段階ではなかったか、とも思います。 これから先にも、多くの苦難があり、迷うだろうけれども、固く結びついた絆があれば、行き詰まることはないでしょう。 二人の視点を交錯させながら、より感情移入できる構成も素晴らしく、各キャラクターの造形も素晴らしかった。 それぞれに個性があり、背景があり、全体の輪として物語を捉えたときに、あらかじめ決められたすべてのパーツが嵌め込まれていく感覚は一流作家のそれでした。 書籍化や映像化はもちろんですが、何より埋もれさせてはならない名作だと確信しています。 特に主役の二人は美しいほど純粋で、苦境に負けずまっすぐ人生を歩んでいて好感しかありませんでした。 その二人を支える脇役キャラクターも躍動しており、無駄が一切なく、さてこのお話を短くしてみようとしても無理だろうと思えました。 一人称の語り、情景描写、感情表現、それぞれに繊細な感覚で描かれていて、活字ながら完璧な映像が見えました。 ペコメにも書きましたが、この作品は必ず誇るべき作品です。 今後、これを上回る作品をお書きになると思いますが、代表作はいくつあっても良く、そうできるだけの高い感性と筆力を備えていらっしゃいます。 今回、この作品に出会えたことは私にとって宝物となりました。 これからもファンの一人として応援させていただきます。 本当に素晴らしい、素敵な作品でした。 さらなるご活躍を楽しみにしています。 最後に一言。 とっても感動しました✨✨✨💕
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狗夜様 たくさんのペコメを頂いただけでもありがたいのに、感動で胸がいっぱいになるような、心のこもった感想をお寄せいただき、本当に本当にありがとうございます🌟🌟🌟 あまりに嬉しくて、感動して、読み終えてからしばらくは、 ぼーっとしてしまいました(笑) 今作は昨年の今頃完結したものですが、『障がい』というテーマを扱うにあたり、実際にハンデを持つ方々が読んでも不快を感じないように、気を遣いながら執筆したことを憶えています。 そして、ハンデがあってもなくても人を想う気持ちは同じなのだということを作品に込めつつ、健常者と障がい者との間にある 見えない壁のようなものも読者様に感じ取ってもらえる
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