十月 涼

砂漠の見つめたものたち
私が読んだのは、今にまで続く神話でしょうか。それとも、主人公二人の成長記か、はたまた愛すべき仲間たちとの冒険譚か。 いや、あるいは、その全てなのかもしれません。 砂漠の月。 作者様によって深く創り込まれた世界は、物語が昨日今日で始まったものではないことを示してくれました。歴史を紐解いていくなかで、過去に問うなかで、彼らの物語へと続く道がどんどん見えていきます。そういう意味では、主人公の二人は、歴史に振り回されたのだと言えるでしょう。 リョウを筆頭として、登場するキャラクターは一癖も二癖もある人ばかり。周囲のキャラも、物語も、読者である私をも振り回して、飽きのこない展開を繰り広げてくれます。 しかし、彼らも大切なものを抱えていて。そのためなら何でもする心を知ったとき、何だか無性に愛おしくなるのです。そして、仲間たちと出会い成長していく姿をずっと見守りたくなるのです。 数々の試練は読者をハラハラさせ、数々のハプニングは読者を笑顔にし、数々の悲しみは読者の涙を誘いました。特に作者様も仰るラストの怒涛の展開は、本当に凄かった。鳥肌が立ちまくってもう鳥になるかと思いました。泣いた。 とにかく、読んでいて楽しかった。これにつきます。セオとリョウの出会いは必然のものだったのだろうし、彼らは世界がどんな歴史を辿っていたとしても出会っていたのでしょう。でも、この物語での二人を見守れて本当に良かった。 改めて、完結おめでとうございました。そしてお疲れ様でした。作者様と相方様と、リョウとセオに敬意と愛を込めて。
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十月さん、大変心のこもった感想をありがとうございました。 出足の三行でこの物語の全てを読み取っていただけたのだと感動してしまいました。 様々なキャラクターが交差し、ほぼ全てのページに何らかのフラグが立つこの物語はラストを読み切ってやっと生きてきます。ですので最後まで辿り着いてくださっただけでも書き手としては感無量です😭 リョウにはそこはかとなく辛い試練が降りかかりましたが、その度に抱きしめてあげたいとコメントくださっていたのがとても癒されました。 毎回私が一番伝えたい場面で泣いたり叫んだり鳥肌たったと言ってくださり、十月さんの読み込みの深さがすごすぎてこちらが圧倒されました。特に二人の兄と
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