昭島瑛子

Web版と書籍版を読み比べて
まずは自分自身を責めたい。 諸々の忙しさにかまけてこんな名作を読み逃していた自分を。 充分に反省したところで、改めまして感想を書きます。 Web版が未読で、書籍版から読みました。 リコさんが得意とする雪や寒さの描写は言うまでもなく、雪国で生まれ育った冬優と東京の人である諒の違いからそれぞれの人柄が描き出されています。 この作品の特徴は情景豊かな文章が短く綴られていることではないかと思います。縦書きで印刷された本で読むとまるで詩を読んでいるような気分でした。 1ページずつめくっていく速度が作品に合っていると思います。書籍→Webで読むと「Webでスクロールして読むとこんなに早く終わるのか!」と思いました。 ページをめくった先に最後の一行があるのなんて本当に紙の本の醍醐味です。 紙で読まれるべき作品が書籍になったのだと改めて感動しました。
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