渦野足太

世界の在り方を見誤った女の子の話
とても切ない。 よく、思いは口にしなくては伝わらないと言うが違う。 思いは口にしなくても伝わることもある。長い年月を過ごしたなら、大体は伝わる。 でも口にしなくては「事実」にならない。 当事者同士の心の曖昧な分かり合いでは、誰かが何か、それを揺るがすものを口にした時、簡単に壊れてしまう。 周りから見て何にも見えない事実など、世界からは無いも同然。 この物語の二人は、きっと世界を優しいものだと思っていた。 自分達が口にしなくても世界には自分たちを邪魔する悪魔などいないと思っていた。 それはとても優しく、幼い勘違いだ。 より固く関係を結ぶにはそれを事実にして、世界に見える形にしなくてはいけない。 主人公にとっての破滅のきっかけになった少女だって、行動しただけに過ぎないのだから、決して悪くは無いのだ。 世界の在り方を見誤った女の子のお話です。
2件・2件
とてもすごい感想をいただいて感動しています。 私の執筆した意図を私以上に正確に描写していただきました。 ありがとうございました。
1件1件
あなたの書きたいと思う事柄が好きです。 これからも、書き続けてほしいです。
1件

/1ページ

1件