downdawn

優輝さんへ お待たせして申し訳ありません。 まず私の純粋な心の声を申しますと―― 「このサイトの恋愛小説がみんな本作くらいの質なら、もっと読みたいし、たくさんの読者を引き込めるのになぁ」 心から良作だと思いました。こういった作品が少ない閲覧数で埋もれているというのはこれまでも何度も目にしてきただけに本当にもったいない。運営は何してるんだっ!というのはもう再三言ってきたことで省くとして、以下内容について。 テーマをバレンタインに絞って書かれている点、主人公なおの設定にヒトクセある点、そして三角関係ならぬ角錐のような立体的な人間相関。筆者の意図が非常に上手く絡み合っていて、心理描写の軽快さと相まって非常に良い味を出しています。 特に私がすごいなと思ったのは、なおの初めてのチョコづくりのシーン。 繊細で、甘々で、ときにしつこいほどの濃厚さを持つチョコレートは、季節と折り重なって女子の象徴そのもの。 それに真っ向から向き合おうとする男まさりななおは、アレルギー反応ともとれる心理に陥ってしまいます。これまで目を背けたくないと思いつつも背けてきた”女子な自分”。それと対峙する経過の葛藤を生々しく、実にリアリティ豊かに表現されています。本作の見せ場の一つではないでしょうか。 そして情景の描写が見事。普段誰もが見逃してしまう何気ない行動、思いを浮き彫りにしつつ、「あ、私も学生時代こんなことあったなぁ」という過去の自分を想起させる手法は実に感情移入しやすい。あっという間にページが進むというマジックを生む。 情景描写には私もかなりこだわりを持って書かして頂くことが多いので、非常に参考になる点が多かったです。 最後に、気になった点をひとつだけ。 冒頭の衝撃から、人物相関がはっきりしてくるまでの経過、非常に爽やかでいいのですが、少し仲良し3人の関係性の深さを理解するには時間がかかるように感じます。 他の方のレビューでの指摘に、「後半から筆者が慣れてきているよう――」とありますが、私の考えとしては筆者が波に乗ったというよりは読者が展開に慣れてくるのがその辺り、ということだと思います。 3人がどうして今の関係性を築くに至ったのか、幼少期のエピソードなどをもう少し具体的に盛り込むことができれば、より3人の恋模様に厚みが出るのではないかなと感じます。 素晴らしい機会を頂きました。ありがとうございます。 melodyより
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冒頭から衝撃的なまでの称賛をいただき、震えが走ります。閲覧が少なく埋まっているのは私の知名度と実力のなさの問題なんで、決して運営様のせいでは……!しかしかねてから閲覧の少なさは私をくじけさせる要因でしたので、そのように評していただけるのは誠に光栄!ありがとうございます! 実はこの作品、きっと投稿イベでバレンタインが来るだろうと見越して書き始めたものですが、既にお気づきと思いますが端から2月14日で完結する予定はありません。しまったお題違いだ、と途中で気付いた浅はかな自分に呆れているところです。そんな間抜けをつつかずにこれでも一応バレンタインにテーマを置いていることを感じ取っていただけて幸いです

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