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咎色十字/Crime Color Cross

小説 ファンタジー

咎色十字/Crime Color Cross

堕花あきと

――それは罪と罰の二重奏。   輝くような黄金の過ち。

休載中

9ページ

更新:2008/03/18

説明


 肉の裁断される音で目が覚めた。
 
 氷点下の溶鉱炉に融けていく。
 意識がとろとろと流出し、代わりに痛みという名の水銀が我先にと雪崩れ込む。
 末端より四肢を脱け出し、脊髄に至り、ようやく脳髄に辿り着く。
 
「ひ、ギ―――――」
 
 それはまるでこの世で唯一地獄を越える殲滅速度。
 痛みは絶望を呼び、絶望はやがて諦観へ。
 死にたいという諦観は、生きたいという可能性を皆殺しにする。
 それでもなお、折れない。
 いっそ死んだ方がマシと思ってしまうような絶望にも。
 いっそ壊れてしまった方が楽だと思える責め苦にも。
 膝を屈しないのは、単に負けたくなかったからだ。
 たとえこの世全てを敵に回そうと、負けたくない―――そう誓ってまで成し遂げたかったことが、在ったのだ。
 今は、もう思い出せないけれど。
 
 
 ――それは罪と罰の二重奏。
   輝くような黄金の過ち。
 
       /咎色十字

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