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カイダンク ホラー作家 平山夢明による、一句で怖い、怪談募集

3ダンク!

語順に工夫が見られます。意味不明になるギリギリを狙っているのが良いですね。
巧い。句として成立しているし、受け手の「ああ」のなかに不穏さを閉じ込めています。
徹底的に説明を刈り込みつつも、異様さはしっかり醸し出ています。
句として成立させていながら不気味さはしっかり保持。この量で何が産まれたのかまで描ければ4ダンク上でした。

2ダンク!

句として巧い、また画が飛び込んでくるようです。斬新なアイディアだったら更に上でした。
怖さのなかにも、ユーモラスのある佳作です。<それ>が怖い物だという確証が綴られていれば4ダンクです。
句として良いリズムです。会話だけでも成立させられると更に上です。
これは角度によっては相当に不気味です。が、ホラーだという楔になる語があれば上です。
とてもムードのある良い句です。斬新なテーマであれば4ダンクでしたね。
視線は斬新で、語句の選び方もセンスがあります。読みゴロに工夫があれば4ダンクです。
都会の穴を活写したような巧い句です。更に違和感を強めれば上です。
やや説明が強い気がしますが、画が浮かびます。句として更に絞りきっていれば4ダンクです。
視点が斬新です、更に面白い。不気味ですが誰しもが一度は思い浮かべそうなイメージなのが才能です。句としての成立を極めて戴ければ更に上です。
見事。この短さで転倒を狙ったのは流石です。句として成立していれば4ダンクです。

1ダンク!

句として見事です。モチーフに更なる斬新があれば上です。
綺麗に句としてまとまっています。もう一歩、怖さを蹴り込んであれば上です。
夜の気配が伝わってきます。向こうにいる<何か>が確かに尋常でないものであるキメの語あれば4ダンクです。
怖さをミステリー的転倒でさらけ出した手腕は見事。読みゴロが良ければ更に上です。
挑戦的な句です。アイディアはあってもなかなか誰も手を出せないでしょう。やはり<薬指>辺りからオチバレしてしまうところに工夫が必要ですね。
視点の妙があります。妊婦の不安がモダンな恐怖に乗っています。句としてもう一歩の磨きがあれば4ダンクです。

次点

惜しい。出だしの見事さに比べて、結句で哀しみよりも平凡な感じが残ってしまいました。
会話だけで成立するギリギリを狙ってきた心意気やヨシ!斬新さがいくらか加味されると更に上です。実力は感じられます。

家元のフライングチェック

  • 深夜にタクシーに一人で乗ったら、運転手に「あれ、お連れ様は?」と言われた。

    ghostwriterさん
    はい、これも定番です。そのまま形にはめてしまっただけではゾクッがきません。違いますか?
  • ここから飛び降りれば楽に死ねそう、と一人呟くと 「そうでもないよ」 辺りを見回すが、誰もいない。

    篠原さん
    オリジナルにしようという意地が良いです。が、もうひとつ新味らしい工夫が欲しいですね。
  • 「ねえ、聞いてる?」 返事はない。やっぱり彼女は冷たい。

    枕木きのこさん
    一見、わからないようですが。ここに放り込む意気込みに(伸びしろ)を感じます。下の句の説明に心を砕いて下さい。
  • 「占い師さん、一年後の私はどうなっていますか? 彼氏と幸せな結婚はできていますか?」 「バラバラになっています」

    山田一朗太治さん
    いいです!バラバラという一語に全てを賭けていてすがすがしい。これだけでは全くの未完成ですがこの先に素晴らしいものが必ず横たわっています。
  • 山菜とりに山へ行っていた嫁が夕方帰ってきた。 夜になってもう一人帰ってきた。

    もげさん
    おっ!これもオリジナリティに溢れています。こういう句は大歓迎。それからどうした?という駄感想は無視してよし!
  • 最終更新日:2017.09.27 (水)
  • スケジュール&賞典

    応募期間:2017年 8/1~9/30 結果発表:2017年 11月予定
    「カイダンク」の初代家元、平山夢明先生が、作品を評価! 優秀作品にはダンク贈呈。 ダンクの数により、段位認定!
    ※ダンクとは、平山夢明家元から付与される作品の面白さの指標です。優秀作品1本につき、最大3ダンクまで付与されます。 ※次回開催時、段位はそのまま引き継がれます。

    募集内容

    たった一句で怖い怪談を募集! 面白くて怖い、よく考えたら怖い、など 2~3行でインパクトのある怪談を投稿してください! 平山夢明家元よりメッセージ 「怪談と親の小言は短けりゃ短い方がいい!」をモットーに、 とにかく短くて怖いものを読ませてセニョーレ! 呑み会やデート、会合でも恐がれるような短いカイダンク(怪談句)を気軽に作って大いに遊びましょう! 投稿例は以下の通りです。 『ひとりぼっちの夜道を帰る。ポケットの手を不意に握られる』※「瞬殺怪談 斬」(竹書房)収録作品 『とんでもない悪夢で目が覚める。寝ている妻が「夢でよかったな」と呟く』※「瞬殺怪談 斬」(竹書房)収録作品 『死にかけた父の唇が動く。耳を近づけると「かわってくれ……」と云った』 『部屋に帰る。テレビのリモコンが増えている』 『子供の頃から捨て続けている人形が未だに戻ってくる』 『深夜、知らない子が部屋の隅で泣いている』 『雨の夜、事故現場を通りかかる。傘を絞るとずっくりと赤い水が出た。』 『去年、プレゼントしたのは死んだ人のネックレスだよ (o)/ と 別れを告げた彼からメール』 『酔った勢いで墓を倒す。実家の仏壇が倒れたと連絡が来る』 『古本を読んでいる。今日の日付と自分の名前が欄外に書いてあった』

    応募要項

    ・募集期間内に新規投稿・公開された作品であること。 ・何本でも投稿OK。ただし、小説1タイトルにつき、投稿は1本のみです。 ※複数応募される際は、新たに小説を新規作成してください。 ・分量の規定は設けませんが、推奨は100文字以内、2~3行程度。 ・完結設定をする必要はありません。

    応募条件

    ・シリーズ設定されている作品も、エントリーされた話のみが対象となります。 ・エブリスタ上での有料作品・無料作品のどちらでも応募可能です。 ・投稿後の作品編集は不可。 ・エブリスタ内の公式イベントや、他サイト等の文学賞で過去に受賞した作品は選考対象外とします。 ・エブリスタ内の他公式イベント(重複応募を許容しているイベント)との重複応募は可能です。

    コンテストの注意事項(必読)