フォッグ

「グランノイズ」裏394頁 オマーに手渡された服に着替え、変装をする。 薄汚れた革鎧に、付け髭と眼帯でクリスは荒くれの用心棒に。 小綺麗なダブレットと綿のズボンで、亮は商人見習いに。 そして……。 「ちょっと、何なのよこの服っ!?」 草むらからそんな声が聞こえたかとおもうと、肩を怒らせ、全身で不満を表しながらサラが姿を現した。 その姿は、胸元の大きく開かれ、腰に大きなリボンがあしらわれた空色のエプロンドレスで。 要所にはフリルがふんだんに用いられ、スカートの丈は膝上10センチほどで。フリルカチューシャまで添えられたその姿は、見まごう事なきメイド服だ。 いつもの勝ち気な少女の姿はそこにはなく。髪をおろし、頬を赤らめ恥じらうサラの新鮮姿とギャップに、亮の目は釘付けになる。 いつものがさつな言動さえなければ、かけ根無しの美少女であることを改めて思い知らせれた。 「見るなーーーっ!!」 視線に気付き、耳まで真っ赤にしたサラのドロップキックが…… (´∋`) 何てね……。

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