序盤からレトロで強烈なネタが炸裂しているので、そちらに気を取られてしまいました。 しかし最後まで通して読むと、サブカルの発展や流行の波の中で生きる現代の人々の人間模様が丁寧に描かれているなぁ、と思いました。  面白い作品の裏に作り手(コンテンツやサービスの提供者)の苦労・プロ意識・プライド・根性、いろんなものが渦巻いていてぶつかり合っている。  その中で苦悩し復活を遂げる美馬はヒロインだけどかっこいいし、主人公の妹子も一見頭が固そうだけど、身の回りのいろんな大人を見てお店の経営意図を理解する所まで成長する力を持っていて二人とも――強い、と感じました。  魔法が使えて強いとか、お金持ちだから権力があって強いだとかいう作品は他にもよく見受けられますが、こういうリアルな縮尺で現実的な生きる強さが描かれている作品は他にはなかなか無いのでとても貴重だと思います。
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 レビュー、ありがとうございます!!  『トリアノン・ヌーヴォー』は憂いを忘れるために存在する喫茶店でして。  現実ってたぶんそんなに楽しいものじゃないですから(笑)、せめてここにいる間だけはすべてを忘れて欲しいとの願いをこめて深見類が作った喫茶店なんですね。(実際に経営しているのは清水社長ですが)。  それに秋葉原を歩くと『実際のメイドさんってこんな風なんだ……』って思いますね。  秋葉原に行くと、メイドさんたちがビラ配っているんですよ。仕事だから一生懸命笑顔つくって。  でも、勧誘できそうな人間が周囲にいないと、みんな普通の女の子の顔に戻るんですよね。  その事がすごく印象的で、小説で
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若い世代から大人まで楽しめる作品を書く神楽さんに感服致しました。 それと、あとがきはまだ読んでいる途中なのですが、プロフェッショナルで丁寧な作り方だなぁと衝撃を受けました。 同じ賞に向けて作品を書いていた身として、自分のいい加減な執筆スタイルが恥ずかしくなるくらいに……(泣) それからすみません、最初に一言面白かったと言うのを忘れておりました(汗) 神楽さんのそのリアル要素の入れ方とバランスの取り方を見習いたいです。 また読みに行きます!

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