詠波-UTAHA-

最初に「かげろう」を読んだとき、お祭りの雰囲気と詩題が結びつきませんでした。ですが、詩集を最後まで拝読してから改めて読みなおしてみると、かげろうとは、祭りの中で浮かれる自分たちのことではないのかという気がしてきました。 お祭りというのは本来非日常であり、現実の辛い出来事、いざこざなどを忘れてその日だけは少しくらい羽目を外しても許される日。 今私たちが暮らす世の中は、戦時中に比べれば、きっと毎日お祭りのような世界でしょうね。 私たちは平和に慣れすぎて、平和を大切にする心をどこかに置いてきていないだろうか。今この瞬間にある幸せは、戦争の時代を踏み台にした「かげろう」である。それを忘れてはいけない。 そう諭されたような気がします。 長文、深読み、失礼致しました。 とても考えさせられました。

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