童子

「私、メリー。今、貴方の後ろに居るわ。ただし、振り返って……私を見ちゃダメ」   「えっ!? な、なんでですか………?」 「だって、私を見たら……貴方――死んじゃうのよ?」    「――っ!? それじゃあ……僕は、こんなに側に居るメリーの顔を見れない訳ですか……?」   「そう、ね……そうなるわ」   「そんな!! 折角……ずっと今まで、こうして連絡を取り合ってきて、今日……やっとメリーに会えるって、楽しみにしてたのに」   「ゴメンなさい。でも、お互いの顔は見られないけど……こうして側に貴方を感じられる。私はそれだけで満足だわ」   「でも僕は、メリーの顔を見て、どうしても伝えたい事が……!」   「駄目よっ、絶対に駄目!! もしも貴方が死んだら、私はこれから先、誰の後ろ姿を追いかければ良いの!? 貴方以外の後ろに居るなんで、絶対にイヤだからね!」   「ゴメンよ…………わがままを言って、ゴメン。だからメリー、泣かないで?」   「な――泣いてなんかいないわよっ! 顔が見れないからって、テキトーなこと言わないで!」   「ゴメンね……でも、そうだね。君の姿が見えないからって、僕の気持ちは変わらない」 「――――っ!?」 「メリー、僕と結婚してくれ。そして僕が死ぬまで、僕の後ろに居てくれ」   「…………貴方、本当にバカな人間なのね……良いわ、私は貴方の後ろに居る。ううん、違うわね――」       私、メリーを、貴方の後ろに、ずっとずっと――居させてください。   ~Fin. 折角なんで、こちらにも転載(´∇`)
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かつて某サークルでも似たようなメリーさん作品をイベントでやったのを思い出してしまった…OTZ
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ほほう、そんなイベントが(´∇`) いやー、やっぱりメリーさんは良いですね。小まめに連絡を取ってくる辺りとか、嫉妬深い女の子って感じでニヤニヤしちゃいます。 やはりメリーさんは、ヒロインとして最高ですわ(笑)
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