よよよ

大好きな有坂さんの、大好きなシリーズ。 人が歳を重ね成長するように、シリーズを重ねる毎に円熟していくこのシリーズ。 今回は魔王こと黒川俊夫の人生と共に、黒川家の歴史を見ました。 時に激しく、時に熱く、時に冷酷に、そして我儘に……我が儘に生きた彼の子育ては、『継承』のように思えてなりません。 確かにそれぞれに性格は違えど。 信念を、魂を、生様を、そして能力を。 継いだのが、黒川俊夫であり、継がせたのが黒川悠一なのだと、そんな風に感じました。 ああそれにしても、魔王夫妻のなんたるや美しい散り際。 花は散るから美しい。 肝心なのはその散りぎわ。 散りぎわが美しければ、その美しさは永遠になります。 魔王は最強の魔王であると深く息子達に刻み付け、散ってゆく。 かくして魔王は永遠の魔王となり。 それがかしずいてかしずいてきた、総仕上げになるとは。 これは神に願いが届いたのではなく、彼の意志の元にあったと思うのです。 だって、魔王だもん。 素敵なお話をありがとうございました!
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