詠波-UTAHA-

詩の解説マニアな私の心を大変くすぐる作品です。ひとことで言うなら、ウハウハです。 以下、私の独断と偏見による解釈を、僭越ながら書かせていただきます!(><*) 個々の詩について語る前に、まずこの詩集全体の構成に注目したいです。 どの詩も、最後の一節で次のテーマに触れていますね。ひとつひとつの詩は、独立しているのではなくて、細い糸でつながれた数珠のように連なっているのです。それぞれの詩に出てくるものも、他の詩でちょいちょい顔を見せてくれます。 さらに、詩集の中に流れる時間も趣向がこらされています。美しい夜明けから始まり、昼の抜けるような青空、夕焼け、闇の中にがやがやと輝く人の営み、最後は夜空から地を見下ろす静寂な月。 地球への考察、というテーマの名の通り、地球の持つ全ての面をぐるりと見て回ったような印象を受けました。 連なる詩、めぐる時…すべてが、めぐっていて「ひとつ」なんですね(∞も、永遠にめぐる、という意味ですし)。まさにガイア。ガイアは大地の女神ですが、「母」の詩ではガイアが我が子「人間」を抱いて憂えているような、そんなイメージがわきました。 あ、やばい……この調子で個々の詩をやろうとすると1000字越える(汁) 仕方がないので、ここでは泣く泣く一つのみピックアップにします(TT) 私が一番気に入ったのは、「手紙」の詩です。 手紙というと、その字のごとく紙、もしくは今の時代ならメールとかを想像しちゃうところですけれども、手紙を蝶に例えられたのでもう本当に、感動してしまいました。 地球からの手紙(メッセージ)は、きっと自然現象のように美しい。美しさばかりに目を奪われがちですが、その手紙の中に込められた憂いを、私たちはちゃんと受け取っているのかな、と考えさせられました。 とってもとっても素敵な詩集を、どうもありがとうございました♪

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