清瀬 美月

東野さんの作品は、――。 抉るような煽りを持ちつつも。 しみわたるような穏やかな気持ちに、いつの間にか落ちついちゃうという印象があります。 今回の作品を読ませていただいて感じたのも、そんな感覚でした。 正直、本当にU-18なの?という達観した域です。 冒頭から湿気のある雰囲気にぐっと惹かれていきます。 サーチライトの光が眩いような、夜の空気感。 全編に渡って、しっとりと濡れている印象です。 最後の、『Refrain』は光と受け取りたい。 読み手に、いろんなことを考える余韻を残した、素晴らしい作品でした。 彼の作品は、胸に響く言葉、フレーズが多くて、何度読んでも新鮮な感動を覚えます。 読み直しては、また違う受け取り方が出来て、新しい発見が出来るのです。 どうぞ、素晴らしい才能をご堪能あれ。

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