津軽雪月花、一気に読んでしまいました。 津軽弁が効果的に、作品全体に優しい余韻を残します。 まるで、青森に旅しているような気分になりました。 大好きなお兄ちゃんのために、という妹の思いが形になって現れた存在。 結局は、消えてしまう儚い、そして淡い想い。 記憶の片隅に残る、彼女の姿を、きっとこれからも追い求めてしまうのかなぁと考えると、切ないですね。 こういうお話、個人的には好きです。 が、それぞれのお話がなんとなくバラバラに感じてしまいます。 全体的なまとまりが欲しいです。 例えば、桜の花びらと、雪奈の接点がありません。 花見の最中に、落ちてくる花びらを捕まえようと奮闘する雪奈の姿や、それを捕まえて何かお願いする姿なんかを、主人公が目撃していると、落ちがわかりやすくなると思います。コップに入った花びらでは、印象が薄いかと。 人の持つ潜在能力を鬼と表現するなら、それを発揮するきっかけとなる『願い』があるはずです。 『妹の病気を治したい』という主人公の願いに対して、春香という存在を作り出すほどの強い願いを、雪奈から感じとることはできませんでした。
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レビューありがとうございました♪ これまで頂いたレビューとは異なる意見で、参考になります。 指摘されてみると、確かにそうなんですよね(^_^;)

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