隅野十三

私は貴方に嫉妬する。読みながら、そして読み終わった後、素直にそう感じました。私の、「推理」小説が書きたい、という言葉はその実、推理「小説」或いは「推理小説」が書けない単なる言い訳でしかないのではないか、と自問する程に。 と訳が分からない文を要約すると、凄い・面白かった・参りました、と言ったかんじです。本当に面白いと思える作品でした。あと、個人的にはアンフェアな点は無いと感じました。こういった叙述による錯誤トリックは、多数さんの得意とするところでしょうか。それには辿り着けましたが(←負け惜しみ) 犯人の特定には至りませんでした。 独自のルールによる縛りを設けるものなので、SF推理小説にあたると思いますが、SF推理小説はれっきとした推理小説だと思います。読んでいて西澤保彦氏の「七回死んだ男」や、山口雅也氏の「生ける屍の死」を彷彿とさせ、非常に楽しく読ませて頂きました。 解決編もいわゆる逐条解説のようにはならず、物語の流れの中で進みお見事の一言です。楽しい時間をありがとうございます。 最後にもう一度だけ、私は貴方に嫉妬する←こわい
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なんとも勿体ないお言葉ありがとうございます。 隅野さんにそう言って貰えるとすごく嬉しいです。 嫉妬は褒めすぎだと思いますが……。 逆に言えば僕には読ませる本格が書けないというだけのことなんですが。 そういう意味では僕は隅野さんに嫉妬します。 「生ける屍の死」や「死者は黄泉が得る」(「七回死んだ男」ではなかったです)はやはり念頭にありましたが、あれ程のロジックを組む頭が無いもので、唯一無二と感じてもらえる解答だったかどうかが不安でした。 いずれは変化球ではない本格も挑戦したいなあと思いますので、また色々ご教示くださいね。 閲覧&嬉し過ぎるレビュー、ありがとうございました。
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こちらこそ望外のレビュー賜りましてありがとうございます(>人<;) あちゃー当てられてしまいましたか。おめでとうございます。次は更に練り込んだ作品でリベンジせねば(笑) 一度ある方に「貴方の作品は物語ではなく冗長なクイズ」と評されてからは中々思う処があったのですが、楽しかった、と聞くと非常に糧になります。 前作も今作もそうですが、世間的にはこの程度の短編かも知れませんが、創るにはロジックの構築・トリックの創出・最後に逐条審査、と私にはパワーを使うので、褒めて頂けると素直に嬉しいです。 まぁ横着して創作ノートを使わないのもしんどくなる要因ではあるのですが……。いつかは筆力とストーリーテリングを磨
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