つばさ

『乱れる華』 というタイトル通りのヒロイン華。 天才でありながら、奔放である種のモラルが欠落している女の子。 義兄に翻弄されるまま禁断の関係を続けることで、大切な何かをなくした華。 そんな華に惹かれる奏。 決して急がず強引に関係を進めない大人の男。 華は欲望を我慢できるのか…。 そんな二人を取り巻く陰謀。 華が自らを犠牲にしても守りたかったもの。 華が本来持っていた柔らかで真っ直ぐな心を取り戻すためには 奏との約束が必要だった…。 最後に自分を取り戻した華には最高の幸せが待っている結末が心憎いです。 華にとって奏の存在がどれほどのものだったのか、 現在連載中の本作のスピンオフ『副島志伸という男』を読むと改めて分かり ます。 奏は華にとっての再生のためのリハビリだったと…。 心と体を労わるという若い女性に最も大切なことに気づいていない華に とって奏との約束は重要な転期になります。 心と体が一致して初めて得られるものがどれほどの幸福をもたらすのか 本当に痛い経験を通して学んだ華に幸あれ…。 本作を完読後にスピンオフの『副島志伸という男』を読むことをお勧めします。 改めて本作のもつ空気感がよく理解できると思います。
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