弭田

秋、につながるワードに秋を感じるというより 詩に満ちているさみしさから秋が感じられる ほんのりと切なく、きれいで、どこか身近で さり気なくあざやかな詩集の中の景色に すっかり心が奪われてしまいました 今こうしてレビューを書かせていただきながら 柚子の香のハンドクリームでは隠せないささくれに まにまにさんの[ささくれ]を思いながら いつもの、億劫にささくれを見るとは違って 風流人であるかの如く錯覚に浸っております ところどころ節々の表現が独特で 非常に勉強になる詩集でもありました 「綺麗に整えた首筋は肌寒そうに」 「逆向きの星屑に酔っていた」 「何をするにも不自由に喘ぐ」 「繰返す伺いに苦笑を忍べば」 他多数胸を打つ表現に出会えましたが 各詩から一つを選ぶとなると以上です どの詩がいちばんすきかというのを 大体のレビューで述べさせていただいていますが 今回は[台風が君を連れ去った]と[ささくれ] こちら二篇を挙げさせていただきますね 台風が君を連れ去った、では どの言葉で文章が切れるのかという点で 解釈に苦労いたしましたが そのように読めば読むほど 情景がクリアになってきてたのしかったです 夏から秋の境も 秋から冬の境も どちらも感慨深いです 風がふっと吹いたとき 湿った風、花の香、葉の舞う音 乾いていく肌、ささくれた指先などが 秋を感じさせてくれるのを日々感じます また各々の詩の最後のほうの言葉が ストレートながらずっしりとしていて 印象的だった様にも思います まとまりのない感想で申し訳ありませんが こちら、わたしからのレビューとさせてください すてきな詩集をありがとうございます
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