まさりみか

映像で見たらダントツ怖いだろうと思うサイコホラー。 人か亡霊か必死に犯人捜しをしながら、ずるずる蟻地獄のような闇に落ちていく恐怖。 ** 以下完全ネタバレ ** かつて虐める側捕食する側であった立場から虐められ捕食される立場への逆転。 因果応報と言ってしまえばそれまでだけど、それだけでは収まらない狂気が怖い。 立場が逆転し死を見つめた時、生き方を反省し友の無事を祈った彼らに感慨を覚える共にもし次の生があるというのなら今度は友と笑い合う生き方をして欲しいと思いました。 この物語、何が怖いかというと犯人の狂気とそれを作り出した環境や人々、そして彼の狂気にスイッチをいれた虐めが思い浮かぶのですが、一番怖いのは犯人が一年間穏やかな顔で友情と信頼を勝ち得たこと。 その一年は彼にとってどんな一年だったのかしら。 多分彼にとっては人生で初めての同じ年の子と交わる貴重な時間だっただろうと思うのに、それがストッパーにならなかったのが悲しい。 じわじわと自分に信頼を寄せてくる獲物を見て復讐を思い描くのが楽しかったのかなあ……彼の闇は深すぎる。 そしてそれがホラー独特のラストへ。 もう一つ仮面の怖さもありました。 状況が変われば保身のために態度を変える名もなき同級生や先生たち。 やはりいじめの温床は全体の問題なんだなあって考えさせられます。 生き残った子たちの心の傷はもしかしたら一生残るものだろうけど、できれば穏やかな人生が送れますように(ラストからそうはならないかもって気もしますが^^; 力のこもったホラー、完結お疲れ様でした。
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まさりみか様。 素晴らしいレビューを頂き誠にありがとうございます。 ここまで深いレビューを頂けると書いたかいがあります。 この作品は殺人の恐怖もありますが、一番は人間の怖さを表現したくて書きました。 また誤字脱字も教えて頂きありがとうございます! 非常に助かりました(((o(*゚▽゚*)o))) これからも頑張る気力に繋がりました! ありがとうございます(・Д・)ノ
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北山君が捕まったあとの叫びが印象的でした。 彼は西山君によって変わって、彼との友情を大切にしてた。 風間君たち二人の友情のように。 そこまで北山君が思った相手の西山君が……っていうのは怖いと思いました。 逆に言うと、ただ一人素のままの彼西野大貴という人間を認めてくれた兄の存在は大きかったのかなあって思います。 モンスターになるべく育てられたような彼の唯一の拠り所が壊された時、そしてその穴埋めをしてくれるべき両親に存在を認知されなかったときかれは本物のモンスターになったのかなって思うと気の毒で悲しくて怖いですね。 生まれた時は彼も普通の赤ん坊だったでしょうに。
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