誰かの光になれるだろうか。 「心の光」作者様の初作品。 ほんの少し、文章に幼さが見られますが (わたしの文の方が、ずっと幼稚ですけれど)、 改行から生まれる適切な「間」をつくるなど、携帯小説の特徴をうまく活用し、とても読みやすく仕上がっています。 ストーリーの構成、お見事です。 冒頭から一気に引き込まれました。 登場人物の視点も、一人一人しっかりと描かれています。 ―あなたは、愛する人を目の前で殺されて、そのまま何もせずにいられますか? わたしなら、どうする? 私事で恐縮ですが、過去に大切な人を傷つけられた経験ならあります。 三日間眠れませんでした。 わたしの中の怒りが収まらず。 相手の家に殴り込みに行く気だったのですが、周りに止められました。 わたしのような小娘が行ったって、被害が拡大するだけだと。 暴力団関係者と繋がりのある方だったので。 わたしは頭の中で何度もその人を殺しました。 いや、「いっそ、殺してくれ」と言われるほどの苦痛を与えてやりたいと思いましたね。(うわー) しかし、結局わたしは、傷つけられた人の傍にいることしか出来ませんでした。 でも、もしも殺されていたら…? この作品では、愛する人を殺され、殺人を犯してしまった青年を取り巻く、様々なドラマが描かれており、多くのことを考えさせられます。 そして、人は一人で生きているわけではないということ。 誰かに救われ、そして救うこともできるのだということを教えていただきました。 素敵な作品をありがとうございます。 自分の存在が、誰かの支えになれますように。
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