雪翅

長期に渡る連載、お疲れ様でした。 藍生さんの醸し出していた雰囲気のせいか、序盤では、冷たい深海を探っているようでした。 やがて彼の内情が見えてくる中で、私が気にしていたのは、彼の義母のことでした。 『母親になれない』────その一言は、幼い心を砕くには充分すぎるものであって。 でもそれは、彼女を拒み続けていた藍生さん自身が言わせてしまった言葉でもあって。 誰が悪いって一概に言えないが故の痛み。 お父さんや吉成先生も含め、誰もが葛藤や悩みを抱えたまま、四人はどうなっていくんだろうと少し不安に思っていました。 だけど、最後には皆が笑っていた。 気持ちを伝え合う関係になれた。 それは碧さんがいてこそ、碧さんが藍生さんの隣にいてこその結果だったんだろうなって思えました。 彼女の想いは不思議と心に入り込んでくる。迷うことはあっても、やはり前を向こうとする碧さんは、すごく素敵な女性でした。 そして、太陽が昇り始めた、朝方の海のような空気を漂わせての幕の引き方。 最後に温かみを残してくれるのが、やはり『石川キララ様』という方だな、と思いました。 今回も素敵な作品に触れさせてくださって、ありがとうございました。 P.S.キノコになって森に帰ることがあれば、その時は私が羽虫になって探しに行きます(*・ω・)ノ←
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雪翅さん、 素敵なレビューをありがとうございます。 連載を抱えお忙しい中、最後までお読み頂き、こうしてレビューまで下さるなんて本当に嬉しいです。 レビューを下さったそのお言葉だけで、私が書いてきた道筋を追って下さり、ただ感謝であります。 雪翅さんが仰る通り、藍生の拒絶があったから義母のあの言葉があり、そして実父との関係が、あの様な状態だったから、空白が生まれたのだと思っています。 碧のことを、そして私のことも。 そのように仰って頂き、感謝であります。 長期に渡る連載、ようやく終えた今…… 書いて下さったレビューのような思いを抱いて下さる方がいた、という事実だけで、もう十分すぎる位の

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