詠波-UTAHA-

朔ちゃんから渡されたのは「大正ロマン・ファンタジー」という、ある意味鬼畜とも言えるバトンでしたが、びっくりするくらいに違和感がないですねΣ 二人で事前に打ち合わせたのかな?と思ってしまうくらいです(笑) バレンタイン版では重要脇役のようにも思えた紅子さんのことが、しっかり描かれていたのがとても印象的でした。 紅子さんは彼女なりに時代に適応して生き抜いたのであって、彼女にはまったく非はなかった。 それなのに、草介さんとアリスの物語の中では、どうしても二人を引き裂く悪役のような立ち位置になってしまって切なくなりました。 草介さんにとっては政略結婚でも、紅子さんにとっては恋愛結婚だったんですよね。 大正時代における「旦那から一歩下がって支える理想の妻」だからこそ、表情から無情にも悟ってしまう、草介さんの気持ち。 時代に翻弄された悲しいすれ違いは、何も草介さんとアリスの間だけではなかったのだということに気づかされました。 そんな辛い運命を受け入れ、時代を生き抜いたアリスも紅子さんも、本当に強い女性だなと思います。 二つの時代を行き来するお話なので、今回の紅子さんの話をふまえた上で、もう一度バレンタインストーリーを読みたくなりました。 春薔薇の間に大正のアリスが訪れることはできなかったけれども、銀の懐中時計と旧鳩目邸が現代のアリスを導いれくれる…時計や鳩目邸といった建物にも意志があるんじゃないか?って思ってしまいます(><*) 大正の草介さんが作り上げた春薔薇の庭に、現代の草介さんが新しい薔薇を咲かせた場面は感慨深いものがありました。 国も時代も超えた濃厚なバレンタインストーリーを、どうもありがとうございました☆
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うたはさん、春薔薇~に素敵なレビューを、ありがとうございます! 紅子さんのくだり、そう言っていただけて嬉しいです。本当は主役2人の話なので、どうしても彼女が気になってしまって、書かずにはおれなかった…な感じです。結果的には草介を挟んで2人の女性の生き様を描いたようなきゃんはどこ~?なストーリーに…でも大好きな洋館が出て来て個人的には楽しめました(笑) 事前打ち合わせ?軽くは聞いてましたが、まさかあんな大スペクタクル短編が来るとは思いもよりませんでしたよ…。 今回、サークルもイベントも初だらけで色々ご迷惑をかけましたが、うたはさんのおかげで楽しく参加することができました!本当にありがとうござい

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