吉田安寿

 近未来のファンタジーは、過去を舞台にしたものより世界を構築し易いぶん、しっかりとしたヴィジョンを持って臨まないと、あまりに荒唐無稽すぎたり、逆に陳腐でうすっぺらいものになってしまう恐れがあります。  この世界では、ミラージュと呼ばれる存在が人間を襲ったりはするものの、その脅威はリアルに中途半端で、国家をあげて駆除したり、人類の危機までは陥っていない、静かな脅威。それだけに、ミラージュで祈來君のように何かを失って傷つく人もいれば、被害もなく我関せずの人もいる。それは現代でも同じですよね。酷い災害があっても、自分が無害だったら「気の毒だな」で終わり。痛くもかゆくもない。そういった現代とのさりげないリンクがお見事。  世界感やM Schoolが本当にあるんじゃないかな、と思ってしまうような詳細な設定・描写がすばらしいですね。冒頭で述べたとおり、きちんと世界が確立しているのでブレがありません。  特殊な学校とはいえ、そこは十代の男女が集まるところ。祈來君は過去のできごとで心を閉ざし、もう大切なものを失いたくない!と怯えるゆえに、人を遠ざけ、一人でいようとします。  しかしね!そこへグイグイ前のめりで攻めてくるミリアちゃん。(笑)天然で底抜けに明るいけど、その背景にはなにやら悲しい過去が見え隠れしており、ただおバカ(失礼)に明るいわけじゃない、というのが解ります。きっと悲しみを乗り越えて今の彼女があるのでしょう。普遍的なテーマである「友情」もさりげなく盛り込んでいらっしゃいます。  ほかにも2班のみんなはそれぞれに個性が際立っていて、このメンバーで今後どんなことを体験していくんだろう…と思うとワクワクしてしまいます( ´艸`)  さて、気になったところは二つ。    1つ目は句読点の用い方が一定でないところでしょうか。特に句点がないところが多く、1つの文が完結していないようで、私はなんだか落ち着かない感じがしました。  2つ目は、擬態語、擬音語をそのまま書いていらしゃるところ。ザワザワとかライターの火をつける音とか、ミリアちゃんが駆けてきてクマのぬいぐるみに飛び込むところ、ですね。どちらかというとシリアスな文体でいらっしゃるので、突然擬音が入ると少し違和感があります。描写で表現された方がよろしいかと思いました。  独特の世界観が面白かったです。更新がんばってください!  
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ぐわああああああ ありがとうございます!ありがとうございます! 考えてることを見ていただけるのは 本当に嬉しいばかりです! 句点、句読点については 現在模索中です(;_;) 何度も読み返して最終的に自分が読みやすいようにちょこちょこと編集していました。 きちんといれるか、それとも全く入れないか どちらかにする予定です。 擬音に関してはノーマークでした! そこも今度から推敲するときに気をつけたいと思います! 仕事が忙しくて書き溜めた分もまだ出せていませんが これからたくさんのことを彼らは学び実際に体験していきます。 物語の終わりまでのプロットは出来てますので 最後まで楽しんでいただけるよ
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